私の収集曲データベース


皆さんも挑戦して見ませんか

私の収集曲データ・ベース

1、まえがき、
2、データベース作成の基本−−モーツアルトへのこだわり−−
3、データベースの基本設計、
4、データベース作成の留意事項、
5、おわりに、


 1、まえがき、

 自分が所有しているLP、CD、LD、VT(録画したビデオテープ)などに収録されている各曲を、作曲家別の作品番号単位に、そして演奏家別にデータベースを作り、パソコンのロータス1-2-3で管理・運用し始めてかれこれ6・7年になる。収集曲は既に7000曲に近くなっているが、最近では、パソコンいじりも日課になり、作っておいて良かったとしみじみ感じている。特に有用なのは、ビデオに録画する時に、手早く以前に収録したものかどうかを確かめることが出来、非常に重宝している。ケッヒェル番号順に、かつCDかビデオかのソース別に、演奏者別、録音年順に明確に表示されるので、チェックには極めて便利である。CDについては、お金を払って買い、その後必ず聴いているので、記憶に残っているが、ビデオについては、留守録をすることが多く、かつ十分に見聞きしていないことがあり、記憶があいまいになりがちで、これは必ずしも年齢とは無関係な話であろうと考えている。
 データベースは、1度作成すると、途中での手直しがやりづらく、最初の段階の計画や設計が極めて重要である。実は、現在のデータベースについても、今の状態で100%満足しているわけではないが、現状で修正入力する手間が膨大なので、我慢している状態にある。しかし、パソコンの日常化につれて、若い方々からいろいろ質問される機会が増えているので、先輩として、データベースの専門家ではないが、活用している者として、また、将来、皆でモーツアルトのデイスコグラフイーを作ろうなどいう構想も出始めているので、作成当初の考え方とか重要なことを思い出しながら、私の体験話を例に、収集曲のデータベースの作成上重要なことを整理して置きたいと思う。

2、データベース作成の基本−−モーツアルトへのこだわり−−

 データベース作成に当たり最も重要なことは、将来、自分がこのデータベースに何を期待するか、或いは何を求めようとしているかという基本的なイメージなり目標を、明確に設定しておくことである。CDのリストを前にして、それの入力を始める前に、自分が求め、期待するアウトプットのイメージが、明確にされている必要がある。検索をしない不必要なデータを記録しておいても無意味だからである。
 私の場合は、数百枚あったLPについては、リストは特になかったが、CDになってからは、このデータベースを始める前までに、ノートやワープロに、多少のモレはあったが一応の数百枚の購入記録リストがあった。それと特にモーツアルトの曲については、海老沢先生の本の付録(例えばモーツアルト;大音楽家・人と作品3、1961年10月、音楽之友社)にあるモーツアルトの作品リストに入手曲には○印をつけたり、また高橋・若松氏のモーツアルト・デイスコグラフィ(1983年11月音楽之友社)で作品番号別、演奏家別に○印をつけて、どの曲が未収集であるか、まだ入手していない曲はどれかを絶えずチェックしていた。フェラインに1988年に入会し、特にオペラ好きの皆さんに刺激され、1989年からLDやビデオの重要性を認識し、それ以降、BS放送を中心にモーツアルトに限定しないビデオの録画収集が始まり、1本6時間収録できるテープが100本を越えた段階で、本格的なデータベースの必要性を痛感するようになった。自作のテープでは、収録曲の記憶があいまいになりがちで、CDのようにハードコピーされていないので、管理簿を作り入力すべき基礎データ作りからきちんと整理されている必要があった。

 それ以前にも、レコードの整理表を作りたいと試みたことが何回もあった。例えば、カード式の整理が良いと勧められれば、カードを数百枚買って、入力を始めてみたが、途中で面倒になり挫折した。1987年にワ−プロ(東芝Rupo-90F供砲鮖箸そ个靴討らも、付属のDBソフトを利用して、入力をいくつか始めているが、使い勝手や将来性を考えて途中で断念した。1993年に入手した第2世代のワ−プロ(東芝Rupo-98V)には、当時評判のデータベース兇箸いι嫗哀愁侫箸あり、期待を持って着手したが、データの最大収容用能力が2000で、CDの整理には使えても、曲単位では、分割入力せざるを得ず、断念せざるを得なかった。しかし、このRupoには、ロータス1-2-3が内蔵されていたり、アタッチメントをつけるとパソコン通信が出来るなど、パソコンの練習には有用なワ−プロであった。この段階で、野口悠紀雄氏の「超」整理法(1993中公新書)に出会い、私の決断を早めてくれた。自分の目的を達成するには、本格的なパソコン利用によるデータベースでなければならぬと認識させられたからである。ワープロには、ロータスが内蔵されているので、ロータスによるDB開発の合理性を確認した上で、94年3月より将来的なビジョンを持って、本格的に取り組み始めた。
 以上のような経緯でDBの整備に着手し始めたわけであるが、私の場合は、モーツアルテイアンとしてモーツアルトの全ての曲を収集したい、K番号順に並べたいというモーツアルトへのこだわりがあった。収集した各曲を一曲一曲入力するのは同じでも、結果として、K番号順に、録音年順に、演奏家ごとに整然と並べ替えが出来、検索も自由に出来、ハードコピーが取れるという明確なアウトプット・イメージの実現へのこだわりである。当時、DBソフトはまだ良いものがなく、RupoのロータスはまだR2.0の水準であったが、既存のソフトと異なって自分の思う通りに1から計画・設計することが出来たからである。DBとするには表の行数が8192行しかなかったが、当時の収集曲数は4000曲ぐらいであったので、年間に4-500曲としてもまず十分であろうと考えた。

3、データベースの基本設計、

 参考例が当時は余りなく、設計や入力開始をワープロで始めたので、パソコンを自由に使える今と比較すると、やはり大変な苦労をした。

1)基本設計
イ)モーツアルトでは、作品目録(年代別、ジャンル別)とレコード収集曲とをリンクし、特に、未収集曲がすぐ分るように設計しておきたい。これは、作品番号システムと収集システムとの連動を意味している。
ロ)ジャンル分類では、一般の作曲家であれば、レコード芸術の分類で良いが、モーツアルトではやはり新全集の分類も必要である。
ハ)K番号は、第6版を用いるが、abc記述のかわりに当初は123記述に置き換えようと考えていたが、ロータスでは、P五十音順のA正順を利用すれば、大文字と小文字の順序が多少異なるだけで、十分実用可能であることが分った。

2)システム設計上の留意事項
イ)目的の明確化; 1曲1行を原則とし、A-4版の幅の範囲内で、最小限の演奏者の記録を明示し、作曲家別、ジャンル別、ソース(LP,CD,LD,VT,AT)別、作品番号別、録音年代別、指揮者別、オーケストラ別、代表ソリスト別などの問い合わせやソートが可能なものとする。モーツアルトについては、上記1)の特別な要件を満たすものと考える。
ロ)1曲とは、原則として、1つの作品番号に対応する収集曲とするが、作曲家により細かな作品分類にこだわる必要がなければ、グルーピングして取り扱う(例えば、ウインナワルツ集、オペラアリア集、ロッシーニ序曲集など)。 ハ)当時、個別にワープロで作成していたビデオテープ管理簿、CD・LD購入記録、オペラ一覧表、モーツアルト作品表などが、自動的に新様式で、継続して作成できること(DBに1度入力すれば、それがこれら全ての用途に出力できることが、このシステムの当初のねらいであり、これによって自分にとっては大きな省力化になった)。
ニ)映画、バレー、ドキュメント、その他のビデオ収録作品にも対応出来る。
ホ)人名、オケ名はスペースの効率化(半角使用)と検索上の正確さから、原語表示で入力する。これは今考えると、入力は面倒でも、検索上の必須事項であった。

3)データベースの入出力項目、
 検討の結果、最終的に定めた入出力項目は、次に示すAからNまでの14項目である。この様式を設定した時のロータスでは、R.2.0(Rupoに入っていたもの)の水準で、表印刷の拡大・縮小が今のように出来ず、出力をA-4版と定めれば、日本語全角、英数字半角で文字数が決まり、14項目と決めれば、半角で何字と各欄の幅を配分する必要があった。従って、14項目はまさに必須項目であり、出来るだけ省略して入力する必要があった。これから新しく始められる方は、このような制限がソフト上ないので、羨ましい限りである。

 各項目ごとに簡単に解説すると、以下の通りである。
A;日付番号:99010301などと8桁表示とし、99年1月3日01番を表す。幸い2000年問題はなく、今年は100年としている。
B;S(2桁):CD、LD、LP、VTというソース名であり、AT(オーデイオテープ)も少ないが、追加記載している。
C;S番号(ソース番号):94年以降は、購入順、入手順に連番になっている。
D;作曲家名:アルファベットで記入する。
E;J1(ジャンル1):レコード芸術のジャンル分類で、SY:交響曲、OR:管弦楽曲、CO:協奏曲、CH:室内楽曲、IN:器楽曲、OP:オペラ作品、SG:声楽曲、MI:その他、である。ヴィデオでは、さらにBA:バレエ、MV:映画、DO:ドキュメント、CL:コンサートライブ、などがある。
F;J2(ジャンル2):モーツアルトに限って、1から28までの新全集によるジャンル分類を加えた。
G;作品番号;各作曲者の作品番号を記入する。モーツアルトについては、ケッヒエル番号(第6版)を記入する。ベートーベンのWoO番号は1000番台の4桁で表示する。ショパンなどの作品番号のない曲は作品表を見て追加番号を自作した。作品番号のないリストやドビッシーなどは音楽辞典(音友社) の作品表より、ジャンル分類とその表示順で自作した。
H;曲名:字数制限により当初は、省略した英語表示としたが、制限のない現在では、日本語表示としている。
I;指揮者名:原語表示とする。日本人は、漢字名とする。
J;楽団名:BERLIN-PO.などと略号の英語表示とする。
K;ソリスト:協奏曲や器楽曲のソリスト名を一人だけアルファベット表示する。
L;録年(5桁):録音年を9901などと、99年1月録音を表示する。
M;コスト(5桁):CDの値段を10円単位で最初の曲だけに記載。ヴィデオでは、BS11とか736CHとか放送局のCHを表示。
N;メモ1(10桁);必要に応じ、録音場所、音楽祭名、などを記載する。

4)オペラ作品の入出力項目、
 オペラ作品については、別途、作品リストを作っていたが、どうしても必要な入力項目が多いので、後日、このデータベースと連動した形で、演出者名、ソリスト1からソリスト6までを追加(いずれも原語表示)し、A-4版の横長の表として、別途追加作成・出力している。

4、データベース作成の留意事項、

1)これまでのCDなどのストックの入力の手間が大変である。小生は各曲の購入(入手)日付、CD、LD、VTなどの通し番号(購入順)を入力したので、ストック分の入力の過去の記録との整合性を図るのに苦労をした。入力手間を省くには、ストックの完全に近い記録がなければ、入手日付や通し番号などは、新規入力のものに限ることをお勧めする。兎に角、何よりも新規に増えていくものから入力を開始し、DBのフォーマットを確定することが重要である。過去のストックは別途ファイルにして、後日ゆっくり時間をかけて入力し、必要に応じて合成すれば良い。

2)途中でストック分の入力が嫌になることが多々ある。小生は過去に何回か途中で挫折した経験があるので、これが最後の機会と自分に言い聞かせて、入力を続けた。ストック分は約3000曲あったが、結局LP分は、後日に意を決して改めて入力した。それは、モーツアルトの作品リストでLPでしか持っていない曲が、当時約40曲ほどあったからである。しかし、LP分については、入手日付は断念し、通し番号は、購入順を断念している。

3)入力を中断するときは、必ずフロッピーに保存することを習慣づける。入力作業中にバックアップファイルに助けられたことがあり、暑中の過負荷のためヒューズを飛ばし、100曲ぐらいの入力を無駄にしたことがある。停電などの恐れがある雷雨の時は、DBいじりは断念した方が良い。

4)小生の場合、字数制限のあるワープロで始めたため、やむを得ず、レコード番号を省略した。今となれば真に残念であった。国内盤は変更が多すぎ当てにならないが、少なくとも発売会社の略称があっても良かったと思っている。

5)ローマ字のOと数字のゼロとのワープロの入力ミスが特に目立った。このミスは、印刷結果では誤りに気づかず、並べ替えや検索結果で始めて分るものである。パソコン慣れした今では、殆どこのミスはなくなっている。

6)1995年に富士通のパソコンを購入し、Rupoで動き出したデータベースをパソコンに移行した。Rupoのフロッピーをパソコンで読み取るために苦労したり、Rupoとパソコンのキーボード操作の違いに戸惑ったりしたが、何よりも低いヴァージョンから高いヴァージョン(V5.1)への移行であったため、変化への馴れが大変であった。その後、ロータスは何回かヴァージョンアップがあり、現在はV8.0になっているが便利にはなっても、問題と思うことはない。

7)当初は入念にバックアップを取っていたが、現在では、フロッピー1枚に収まらなくなり、分割してコピーしている。自宅と会社のパソコンを利用しているので、重要なものは、相互にバックアップを取る事にしている。また、最近、ロータスからエクセルにもデータシートをそっくり移行できることが分った。細かくはチェックしていないが、原理は全く同じと考えられ、従ってバックアップについては、以前ほど神経質になる必要は無い様である。

5、おわりに、

 年々、増大する一方のレコードコレクションの管理には、皆さん頭を痛めておられるであろう。データベースを開発しても、レコードを買ったり、新しい録画をしたら、すぐパソコンのスイッチを押すという習慣が必要であろう。貯めてしまうと入力が嫌になり、また放置するともっと溜まってしまうからであり、日常のメインテナンスが非常に大切である。例えば、今年の正月休みに、グラモフォンのショパン全集を購入したが、その入力にはまる1日を費やした。曲単位のデータベースは非常に利点が多いが、小品の多い作曲家の整理法としては、別のやり方があるかもしれない。ヨハンシュトラウスのレコードやヴィデオが結構あるが、ウインナワルツ集として、一括して入力している。
 最近では、パソコンいじりがお蔭様で日課になってきた。メールを開き、データベースをチェックし、ホームページを確認することが、毎日の重要な行事のひとつになっている。しかし、パソコンで習慣性の必要な一番手軽なものは、このような趣味の世界のデータベースの管理であろう。肝心なのは、楽しみながらやることが長続きするコツであり、私の経験から、CD1000枚以下の方は、あきらめないで挑戦する価値があるのではないかと思っている。先にも述べたが、CDの購入記録を作る積もりでやり始め、入力にも慣れ自信がついてから、CDストックの入力を少しずつ始めればよい。大事なことは欲張らずに、項目を出来るだけ少なくして入力し易くすることである。この小文を見て、データベースを作ってみようと考える方がおられたら、喜んで技術面でご協力したいので、メール(pxh04362@nifty.ne.jp)していただきたいと思う。

(参考文献)
1、野口悠紀雄、「超」整理法−情報検索と発想の新システム−中公新書、1993年、
2、高橋英郎・若松茂生編著MOZART作品目録/デイスコグラフィ、1983.11.10、音楽之友社、
(2000・08・31)

     

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