モーツアルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成21年4月号−−


(ギル・シャハム夫妻によるヴァイオリン・ソナタト長調K.301、変ホ長調K.302、ハ長調K.303、およびホ短調K.304、/サントリー劇場のホール・オペラの「フィガロの結婚」K.492、ルイゾッテイ指揮ガブリエーレ・ラヴィア演出/メスト指揮チューリヒ歌劇場の「ドン・ジョバンニ」K.527、エリック・ベヒトルク演出、)

(先月の月報は  「こちら」)

モーツアルト気狂いの最新入手ソフト情報−平成21年4月号/目次− 

9-4-0、平成21年4月初めの近況報告、

  まえがき、 

    WBCの世界大会に「サムライ・ジャパン」が優勝して、−日本よ、自信を持て!−
◆▲ペラの新しいDVDや放送のソフト紹介を優先したい。
、加藤浩子先生と行く「バッハの旅」(11日間郵船トラベル)への期待、
ぁ⊂鑒慇沿線で初めてオペラを見て−ガンバレ柏交響楽団と合唱団−
ァ09年4月号の放送番組予定、
А09年4月ソフト紹介予定、 

(最新入手のDVD記録;ギル・シャハム夫妻によるヴァイオリン・ソナタ集その1)
9-4-1、ヴァイオリン・ソナタト長調K.301、変ホ長調K.302、ハ長調K.303、およびホ短調K.304、 ギルとオルリー・シャハムのヴァイオリンとピアノ、2005/12/17-19、キンスキー宮殿にて収録、ウイーン、
(08年12月EUROARTS盤の大量発売、RBB-2055188、)

(最新入手の衛星放送記録;サントリー劇場のホール・オペラの「フィガロの結婚」)
  9-4-2、ルイゾッテイ指揮ガブリエーレ・ラヴィア演出のホール・オペラの「フィガロの結婚」K.492、東京フイルハーモニー管弦楽団、サントリ・ホールオペラ合唱団、サントリー劇場、08年03月09日、
(配役)フィガロ;ガヴィリエーリ・ヴィヴィアーニ、スザンナ;ダニエレ・デ・ニース、伯爵;マルクス・ウエルバ、伯爵夫人;セレーナ・ファルノフキア、ケルビーノ;ダニエラ・ピーニ、マルチェリーナ;牧野真由美、その他、
(08年10月20日、BS102衛星放送を、ブルーレイデイスクBD-006にHEモードで録画)

(最新入手のハイビジョン放送;メスト指揮チューリヒ歌劇場の「ドン・ジョバンニ」)
9-4-3、ヴェルザー・メスト指揮、エリック・ベヒトルク演出、チューリヒ歌劇場管弦楽団&合唱団によるオペラ「ドン・ジョバンニ」K.527、2006年5月14ー18日、
(配役)ドン・ジョバンニ;キーンリサイド、アンナ;エヴァ・メイ、エルヴィーラ;ハルテリウス、ツエルリーナ;ヤンコヴァ、レポレロ;シャリンガー、オッターヴィオ;ベチャーラ、マゼット;ラインハルト・マイア、騎士長;アルフレート・ムフ、
(09年1月24日、BS103ハイビジョン放送を、ブルーレイデイスクBD-011にHEモードで録画)


9-4-0、平成21年4月初めの近況報告、

 はじめに、


 「海老澤先生と行くモーツアルト音楽紀行−西方への旅−」から、3月10日に予定通りに元気で帰国した。早速、ゴルフで時差解消に努めたり、パソコンに向かって溜まったメールを整理したりしているが、何を食べても美味しく、これが疲れを癒す元気のもとになっている。そして大急ぎで写真の整理を行った結果、今回の旅のまとめ方を検討すると共に、旅行の結果の速報版を「09年海老澤先生と行くモーツアルト音楽紀行−(速報)−」として、次のようにアップロードを完成させた。なお、今後、沢山取ってきた写真を中心に、いつもの通り、ウイーン・アムステルダム・パリの3都市の写真集に分けて別途作りたいと考えているので、どうか宜しくお願いしたい。


 WBCの世界大会に「サムライ・ジャパン」が優勝して、−日本よ、自信を持て!−

 3月10日(火)にパリから帰国したが、留守中の10日間ばかりの間に、小沢代表の公設秘書が逮捕されて代表がこれからどうなるかと言う情報と、WBCの「サムライ・ジャパン」が韓国戦で一勝一敗だったと言うニュースとを、成田からのタクシーの中で聞かされた。経済は不況のいやな話ばかりであるし、政治も外国人に笑われそうな話ばかりである。野球も駄目なのかと一瞬考えた。実はオリンピックで星野野球の代表チームが惨敗して、星野が監督の再任を断ってこの世界タイトルの監督に誰がなるか騒いでいたときに、どういう風の吹き回しか、現役の巨人の原監督にすんなり決まった。これは大変なことを引き受けたと思ったが、その時の原監督の言動がすっきりしており、彼ならば勝ってくれそうだとの期待感を覚えたことを思い出す。代表候補を最終的に決めたときも、候補選手を選択したと発言し、候補から外れた選手の名誉を重んじた配慮をしていた。

 アメリカからの金融危機から思わぬ輸出先の需要激減や深刻な円高が企業を直撃し、どの分野でも景気不況、株安、雇用不安など底知れぬ不況感に陥っている日本経済下にあって、本来、不況対策に威力を発揮すべき政界筋も元気がなく、先行きに明るい兆しが全くない日本の現状にあって、このWBCにおけるサムライ・ジャパンによる世界制覇こそが唯一の国民を元気づける明るい材料であると考えられた。そのため原監督以下の選手たちは、この国民的な期待に応えるため、大変な重圧がかかっていたと思われる。私は、帰国後、時差と闘いつつ、旅行の写真の整理や遅れているソフト紹介の作文に追われて超多忙の最中であったが、このWBCにおけるサムライ・ジャパンの試合だけは、最初のキューバ戰以降は全試合、何としても勝って欲しいという一念で熱心に応援をしてきた。

 予選で韓国戦に再び敗れて一時は駄目かと諦めかけていたが、敗者復活戦でキューバ戦に快勝してから再び元気をとり戻し、続く韓国戦に快勝して予選リーグ1位になり、アメリカと対戦することになった。アメリカ戦は勝てるかどうか心配しながら見ていたが、リードされながらも打線が意外に活躍し、投手陣も健闘して結果的には堂々たる勝利を治めた。一方、決勝の相手は韓国と決まったため、二敗しているものの、順調に力さえ出せれば、充分に目標達成が可能だと考えていた。決勝戦は結果的に最終回で同点にされたものの、内容的には投打共に相手を圧倒しており、直後の延長10回にイチローのタイムリーヒットが生まれて、念願だった世界制覇を堂々と成し遂げた。この優勝は、困難な中にも原監督以下選手全員による総力戦の賜であり、基本に忠実なトーナメント方式の甲子園野球を基本とする日本的野球の勝利でもあると言えよう。

 その後の日本国中の喜びようは大変なもので、テレビでは毎日ウンザリするほど、各地での喜びようが報道されていた。この世界一の優勝は、まさに国民の期待通りの快挙であった。この野球の快挙を通じて、日本国民全員が力を得て、成せば成るとの自信を取り戻せば、この景気不況の難局を乗り越えて、景気を浮揚させるところまで頑張れるであろう。私は良いニュースのない昨今、この優勝は素晴らしい画期的な出来事だと、深くこのサムライ・ジャパンに感謝している。


◆▲ペラの新しいDVDや放送のソフト紹介を優先したい。

 この度、このホームページで「レクイエム」K.626の全ての「映像のコレクション」13曲のアップロードが完了した。既に10曲程度の「映像のコレクション」は完成しているのであるが、コレクションが10種類を超えた大曲の完成は初めてであり、これまで時間と苦労を重ねてきているので、気を良くしているとともに、大変、嬉しくも思っている。それと同時に、アップは大変なのであるがオペラの有名曲をやはり優先してアップすれば、このHPの完成曲がとても良く目立つようになって、良い結果を生むのではないかと考えるようになってきた。この背景には、LDの再発売の格安のオペラのDVDの新発売が増えてきたことにもよる。

 そのため4月以降のソフト紹介の基本的方向として、オペラのコレクションの追加を積極的に考えて、新しいDVDに加えて古いLDやビデオの中から、毎月2本をオペラのアップに当てるようにすれば、1年足らずで有名オペラの「映像のコレクション」の完成曲が増えてくるものと期待される。オペラのアップロードは、時間がかかり、また写真数も多くなるため実は大変なのであるが、この際、まだ元気なうちに頑張ってみようという気になってきた。器楽曲をお好きな方には申し訳ないと考えるが、オペラファンには、是非、ご期待いただきたいと考えている。

 オペラのアップロードを急ぐ事を決断したのは、朝日カルチャーセンターの水谷彰良先生の「ドン・ジョバンニの変貌」および加藤浩子先生の「古くて新しい「フィガロの結婚」の魅力」というレクチャーを受けたことにも起因している。恐らく各オペラの映像のコレクションのアップを完了したあと、全体を総括するために先生方の所見が極めて有用であろうと、今から考えているからである。来月から、早速、「フィガロ」、「ドン」、「コシ」、「魔笛」、「後宮」などが増えてくるが、ご期待頂きたいと思う。


、加藤浩子先生と行く「バッハの旅」(11日間郵船トラベル)への期待、

 加藤浩子先生と行く「バッハの旅」にこの度正式に申し込みをした。モーツアルテイアンとしては、浮気をするように見えて甚だ申し訳ないのであるが、モーツアルトの重要な先生の一人であったバッハのふる里を巡る貴重な旅であり、かつ、ゼンパーオーパーで「フィガロの結婚」、聖トーマス教会で「ロ短調ミサ曲」と「マタイ受難曲」を見ることが出来、バッハがおられた各教会でパイプオルガンを聴くことが出来るという盛り沢山の加藤浩子先生ならではの魅力溢れるツアーであるので、どうかお許しを頂きたいと思う。オプショナルツアーやコンサートに申し込みをしたので、全日程を簡単に以下にご紹介する。

6月13日(土)午前9:35〜12:00、フランクフルト着。専用バスでアイゼナハ(泊)、
6月14日(日)アイゼナハ観光。ミュールハウゼン「聖ブラージウス教会」でオルガンを聴く。「バッハ博物館」でバッハ時代の古楽器特別サロンコンサート」アイゼナハ(泊)、
6月15日(月)オールドルフ観光。アルンシュタット「バッハ教会」でオルガンを聴く。ドルンハイム観光、「聖バルトロメロ」教会でオルガンを聴く。ヴァイマール(泊)、
6月16日(火)ヴァイマール観光。専用バスでドレスデンへ。ゼンパーOPで「フィガロの結婚」を見る。ドレスデン(泊)、
6月17日(水)ドレスデン観光。カトリック宮廷教会、聖母教会、ツヴィンガー宮殿、など訪問後、聖母教会にて「オルガン・リサイタル」、ドレスデン(泊)、
6月18日(木)ライプチヒ観光。聖トーマス教会、バッハ博物館、聖ニコライ教会など、 夜、ゲヴァントハウス大ホールで、プロムシュテット指揮メンデルスゾーン「聖パウロ」、
6月19日(金)アルテンベルク観光、城内教会でオルガンを聴く。夜、聖トーマス教会にて「マタイ受難曲」ピラー指揮コンチェルト・ケルン&教会合唱団、ライプチヒ(泊)、
6月20日(土)ハレ・ケーテン観光。ハレ市場教会でオルガンを聴く。夜、ライプチヒ・バッハ・フェスト、「カンタータ第103番・第60番」ほか、ライプチヒ(泊)、
6月21日(日)聖トーマス教会にてカンタータ礼拝、MDR交響楽団、G.ヴァルガ指揮モーツアルト交響曲第28番ハ長調K.200ほか、イル・ガルデリーノ・コンサート、バッハ、フルート協奏曲ほか、夜、聖トーマス教会にて「ロ短調ミサ曲」ヘンゲルブロック指揮、バルタザール・ノイマン・アンサンブル&合唱団、ライプチヒ(泊)、
6月22日(月)空路帰国の旅へ、(機中泊)、
6月23日(火)成田空港着、

 旧東ドイツ管内は初めてであり、盛り沢山の音楽に加えて、鄙びた田舎の地ビールやワイン、現地の食べ物などに、大変な期待があり、沢山写真を取ってきたいと考えているので、バッハの世界ではあるが、ご期待頂きたいと思う。


ぁ⊂鑒慇沿線で初めてオペラを見て−ガンバレ柏交響楽団と合唱団−



 柏の合唱団に属している知人から電話があり、3月29日(日)の夕刻に発表会があるので体が空いていたらお願いしたいという。早速、プログラムをFAXしてもらい内容を確かめた。プログラムはオペラの合唱曲だけだと思っていたら、ワグナーの前奏曲、「闘牛士の歌」、「乾杯の歌」、ナブッコから「金色の翼に乗って」などの合唱曲の他に、メインの「カヴァレリア・ルスチカーナ」の全曲が上演されてその合唱曲も歌うようであった。オーケストラは柏交響楽団、合唱は柏市民コンサート合唱団であり、指揮者:山館冬樹、演出:田中孝男、ナレーション:矢島正明となっていて、場所は柏市民文化会館大ホールであった。常磐線の沿線に住み着いて30年になるが、私の記憶では柏のホールでオペラを上演するのは初めてではないかと考え、話題の一つになりそうだと思って2500円であるが、出席することにした。


 この日は折から千葉知事選挙があり、高速道路が1000円になる最初の日曜日でもあり、桜シーズンの開始の好天気に恵まれていたが、この日はどうしてか風は冷たかった。混雑が予想されたので、早めに出掛けて車を駐車場に入れて、柏公園の桜を見に一巡りしたが、生憎写真のようにまだ一分咲きと言うところか。気の早い人々が、お花見で大騒ぎしていた。






   天気の良い日に恵まれたせいか会場は満員の盛況であり、臨時に作られたオーケストラピットにはフルメンバーが揃っており、ナレーターの解説により、第一部の第一曲「ニュールンベルグのマイスタージンガー」の前奏曲が厳かに壮大に始まった。柏交響楽団は77年創設で定期演奏会はこの会場で第50回を数えているが、恥ずかしながら初めてであり、どんなワグナーの音が出るかいささか心配であった。しかし、指揮者の山館冬樹氏の手により細部の不揃いは別として、ワグナーらしい堂々とした音量に満ちており安心をした。第二曲から舞台上に男声合唱団約30人を中央に、左右に女性合唱団約60人が左右に分かれて陣取り、ソリストたちが最前列に並んで、三曲のオペラからの標記の合唱曲が開始された。ソリストたちは、プログラム解説では千葉にご縁のある方たちのようであったが、それぞれ元気よく歌われ、100人近い合唱団が特訓のせいか東京で聞いたとしても恥ずかしくない立派な出来であり、常磐線族としてはとても嬉しかった。この合唱団でオペラの経験のある方はお一人だったそうであるが、合唱団の皆さんは凄い経験をなさったと思う。今回の体験をもとにして、また頑張っていただきたいと思った。






 休憩後の第二部の「カヴァレリア・ルスチカーナ」は、やはりこの地域では初めてのオペラとしての公演のようであり、主役の5人以外に近くの住民や通行人などが必要であり、合唱団の選ばれた方々は大変であったであろう。考えてみると私もプレートル(82)とイタリアオペラ(76)の2種のドミンゴのものと、カラヤン・スカラ座(68)とムーテイ・ボローニア(96)のものなどの4種類のいずれも古いアナログテープの映像を見てきただけで、オペラとしてのライブの舞台は、恥ずかしながら、これが初めてであった。  前奏はヴァイオリンで優美に開始されたが、私は左側の前の席だったのでハープの美しい伴奏が良く聞こえ、恋の歌のあとのクライマックスもまずまずの出来であった。導入の合唱も自然であり、サントッツアやルチアの様子や衣装なども田舎風の雰囲気が良く出ており、トウリッドウとの二重唱も上手く歌われていた。残念なのはオーケストラは頑張っているのであるが間奏曲の響き不足であり、無い物ねだりは良くないが、パイプオルガンの施設が欠かせないことをいみじくも明らかにしてくれた。続く合唱と乾杯の歌もワイン一瓶で雰囲気を出しておりまずまずの印象で、また耳を噛む場面も適切な解説のお陰で良く理解されたと思う。かくて「さよならお母さん」となって上手く盛り上がりを見せて、悲鳴が聞こえる中でこのどこでもありそうな悲劇は終了した。





 思い掛けずに地元柏市でオペラを観る機会を得て、ご案内の合唱の部も、初めてのオペラの部も、交響楽団や合唱団の皆さんのご努力のお陰で、初めてにしてはまずまずの立派な成果を残されたと思う。これからの楽団や合唱団の発展を心から望む次第である。
 これだけ出来るなら、もっと入場料を高くして、どんどん実施してはいかがだろうかと思われた。そうすれば関係者も育ち、評判が高まって柏の行事として定着すれば、良い会場も期待できるようになるであろう。むしろ問題は会場の聴衆であり、開演中も子供の声や泣き声が聞こえるなど行儀の悪さが目に余った。若い母親の幼児のしつけの問題であろうか。常磐線沿線も文化都市と言われるようになるまで時間が必要であるが、この夢にも少しづつ近づき、芽が出てきたように感じた一日であった。


ァ09年4月号の放送予定番組紹介、および入手したDVDソフト紹介、

 NHKのBSクラシック・ナヴィゲーションの4月号によれば、HVウイークエンド・シアター、HVクラシック館、BSクラシック・ロイヤルシート及びBSシンフォニーアワーなどの全てのクラシック番組から、誠に残念ながら、モーツアルトものは見つけることが出来なかった。従って、NHKではハイビジョンとBSにあるクラシック倶楽部という番組だけが頼りであるが、こちらも昨年5月の幸田浩子以来モーツアルト作品を見かけることは少なくなった。
 一方、クラシカジャパンでも、様子は同様であり、09年の4月号においても、モーツアルトのものは、06年のモーツアルトイヤー時に収録されたM22のザルツブルグ・オペラ特集が続いているだけで、その他はいずれもアップ済みの再放送ばかりであった。

 以上のように放送のエアーチェックが、最近期待できなくなったので、ここでは私が個人的に収集した市販のDVDなどを本欄でご紹介することにしておこう。

 第一はドリームライフのDVDであるが、フェルゼンシュタイン演出の「フィガロの結婚(76) であり、カラーでステレオであることを確かめて購入した。良く見ると彼の生誕記念100年と書かれており、01年4月発売の古いDVD(6000円)であり、追悼公演の記録であった。読み替えオペラ全盛の今日にあって、古典的な映像を振り返り、いつでも原点に戻れるように、是非、取り上げてみたい映像であると考えられる。
 第二はBBC収録の輸入盤DVD(2990円)でありスヴィアトスラフ・リヒテルのピアノソナタ3曲とショパンの練習曲抜粋8曲の演奏であり、89年3月29日、ロンドンのバビカン・センターで行われたリサイタルを収録したものである。三曲のソナタは、第4番変ホ長調K.282、第16番ハ長調、第8番イ短調K.310であり、いずれもリヒテルらしく照明を暗くして、スコアだけに小さなライトを当てて、スコアめくりを用意させて、慎重に丁寧に弾いている姿が映し出されていた。これは99年5月2日にクラシカジャパンの放送をアナログテープに既に収録済みであるが、DVDの方が状態は良いはずなので期待できるものである。



 第三と第四は旅行中に、パリとウイーンで購入した観光用のDVDである。パリのものは、ヴェルサイユ宮殿の案内用のもの(22ユーロ)で、絵葉書や解説本を買うよりも、後日にデジカメでパソコンに取り入れ可能なので購入したものである。現地では修復中で見ることが出来ない場所まで丁寧に収録されており、素晴らしい出来映えのDVDであった。モーツアルトが見ているはずの宮廷礼拝堂や王室オペラ劇場は収録されていたが、嬉しいのは、難しいと思われたモーツアルトがチェンバロを弾いたとされる三番目の王女アデライドの間も見つけることが出来たことであり、最も美しい部屋と紹介されていた。
 第四のザルツカンマーグートのDVDは、昨年現地で購入したもの(20ユーロ)であり、ハルシュタット、シャーフベルフ鉄道、白馬亭、グムンデン湖城、バード・イシュルなどが収録されていた。グムンデン湖城以外は全て訪問しており、快晴時の素晴らしい風景を楽しむことが出来るものであった。


  А09年4月ソフト紹介予定、

 先にも述べたように、最近、朝日カルチャーセンターの水谷彰良先生の「ドン・ジョバンニの変貌」および加藤浩子先生の「古くて新しい「フィガロの結婚」の魅力」というレクチャーを受けて、また、フェラインでは田辺秀樹先生の3月例会{「後宮からの逃走」の演出をめぐって}のお話しを聞いて、いろいろな刺激を受けている。このような著名なオペラ作品については、CDやDVDで確認しながらオペラの移り変わりを考える講座が成り立つような時代になってきており、コレクションとして存在しているオペラ映像は、早くアップしなければもはや存在意味がなくなるのではないかという感じすら抱くようになってきた。

 3月号で「レクイエム」の映像のアップロードが完了し、録音の多い大曲のアップが終わって、これまで感じなかったこのホームページの役割の一つが完成したかのような、気分の良さを味わっている。従って、ストックが多いオペラ作品についても、優先度を高めて早くアップロードを完了させるべきではないかという思いが募ってきている。それに拍車を掛けたのが、先月に紹介した割引価格による新DVDの再発売(20タイトル)の増加であり、このシリーズの成績が良くて今後も期待できれば、古いストックの存在価値を脅かすことになるからである。

 この議論は改めて考えることとして、取りあえず、4月号からオペラのソフト紹介を一本から2本に倍増して、1年くらい続けてみようかと考えるに至った。当面は最新の入手ソフトが続くが、次第に古いソフトが増えてくるはずである。海外旅行の予定もあるが、元気でできるうちに急いでやっておこうと覚悟を決めている。1年後に何組かのオペラの「映像のコレクション」完成することを夢見て、頑張ってみたいと思う。

(最新入手のDVD記録;ギル・シャハム夫妻によるヴァイオリン・ソナタ集その1)
9-4-1、ヴァイオリン・ソナタト長調K.301、変ホ長調K.302、ハ長調K.303、およびホ短調K.304、 ギルとオルリー・シャハムのヴァイオリンとピアノ、2005/12/17-19、キンスキー宮殿にて収録、ウイーン、
(08年12月EUROARTS盤の大量発売、RBB-2055188、)

 四月号の第一曲目はヴァイオリンの名手ギル・シャハム夫妻によるヴァイオリン・ソナタ集であり、ユーロアーツの新DVDの輸入盤シリーズの一枚で、K.301からK.306まで6曲収録されているがそのうち4曲を(その1)としてご報告するものである。残り2曲は、五月号に報告する予定であるが、その際にはギル・シャハムが来日してNHKのクラシック倶楽部で放送したものと一緒にアップすることを考えている。
 ギル・シャハムはこのHPでは既にモーツアルトのドキュメンタリー「モーツアルト・イン・ザルツブルグ」(6-11-1、05年Euro Arts制作)に夫妻でナレータとして出演しており、K.304の第二楽章を解説しながら弾いていたので、モーツアルト研究者としての側面を持つ演奏者であろうと考えていた。このソナタ集は05年12月にウイーンのキンスキー宮殿において、恐らくは生誕250年の自身の記念盤として、理想的なピアノのパートナーを得て収録されたものと考えられる。ヴァイオリン・ソナタを映像で見ると、ピアノとヴァイオリンとの掛け合いや一体感が、音だけでなく視覚的にも確認することが出来るので面白く、素晴らしい会場で収録された華麗なヴァイオリンとピアノの音の息のあった共演を楽しむことが出来る。このDVDは、時には室内楽の美しいアンサンブルを楽しむための気軽な一枚として、有用であると思われる。

(最新入手の衛星放送記録;サントリー劇場のホール・オペラの「フィガロの結婚」)
9-4-2、ルイゾッテイ指揮ガブリエーレ・ラヴィア演出のホール・オペラの「フィガロの結婚」K.492、東京フイルハーモニー管弦楽団、サントリ・ホールオペラ合唱団、サントリー劇場、08年03月09日、
(配役)フィガロ;ガヴィリエーリ・ヴィヴィアーニ、スザンナ;ダニエレ・デ・ニース、伯爵;マルクス・ウエルバ、伯爵夫人;セレーナ・ファルノフキア、ケルビーノ;ダニエラ・ピーニ、マルチェリーナ;牧野真由美、その他、
(08年10月20日、BS102衛星放送を、ブルーレイデイスクBD-006にHEモードで録画)

 サントリー劇場のホール・オペラの「フィガロの結婚」は上演されて丁度1年になるが、昨年5月と10月に放送されたものを二度収録してあり、この度やっとアップする順番が回ってきた。フェラインでもオペラ好きの川口さんや石津さんが見て報告なさっているが、とても皆さんの評価の高い公演であり、私も収録した都度その良さを確認していた。ホール・オペラといっても演奏会形式のオペラよりも遙かにオペラらしく、大道具の動く舞台がない代わりに、それぞれ絵が描かれた三面の小舞台を繋げて横長の舞台としていた。指揮者は舞台の奥の中央のチェンバロの前に立ち、その廻りをオーケストラが囲んでおり、指揮者は、時にはチェンバロを弾きながら、オーケストラと舞台の全体を見渡しながら、客席の方を見て指揮をしていた。第一幕では小道具はベッドをおいた小舞台と、中央に大きな椅子のある小舞台だけであったが、衣装は現代風であるが完璧であり、横長の細い舞台をオペラ並みにスピーデイに動き回るところが演奏会形式と全く異なっていた。
 現在この演奏を画面で追いながらこの文章を書いているが、演奏は序曲から活きの良いルイゾッテイの指揮振りで始まっており、人物が登場するたびに入るチェンバロの音がとても気が利いていた。冒頭のフィガロとスザンナの二重唱も早いテンポで活きが良く歌われ、二人の動きが活発でふさわしく、すらりとしたケルビーノもキビキビとしているが笑いを誘い、伯爵も大柄で堂々としているが何処かが抜けているなど、これから先が楽しみなほど、場面はぐいぐいと迫っていた。素晴らしいフィガロの予感がしているので、是非、完成するまで、お待ちいただきたい。

(最新入手のハイビジョン放送;メスト指揮チューリヒ歌劇場の「ドン・ジョバンニ」)
9-4-3、ヴェルザー・メスト指揮、エリック・ベヒトルク演出、チューリヒ歌劇場管弦楽団&合唱団によるオペラ「ドン・ジョバンニ」K.527、2006年5月14ー18日、
(配役)ドン・ジョバンニ;キーンリサイド、アンナ;エヴァ・メイ、エルヴィーラ;ハルテリウス、ツエルリーナ;ヤンコヴァ、レポレロ;シャリンガー、オッターヴィオ;ベチャーラ、マゼット;ラインハルト・マイア、騎士長;アルフレート・ムフ、
(09年1月24日、BS103ハイビジョン放送を、ブルーレイデイスクBD-011にHEモードで録画)

 四月号の第三曲目は、ハイビジョン・ウイークエンド・シアターの堀内修先生のご推薦のヴェルザー・メスト指揮、チューリヒ歌劇場によるオペラ「ドン・ジョバンニ」K.527であり、モーツアルトイヤーの06年5月に収録され、演出は気鋭のエリック・ベヒトルクが担当した新しいスタイルのものである。堀内先生の前口上をお借りすると、このコンビが現在注目されているのは、メストがシュターツ・オーパーの小沢征爾の後任に選定され、このコンビでいま、ワーグナーの大作「リング」四部作を進行中であり、現在、最も油の乗り切ったコンビであると目されているからだそうである。
 メストはきめが細かい指揮を得意にしたニュアンスを大切にする人であるが、この「ドン・ジョバンニ」が注目されるところは、ベヒトルクのイマジネーションの豊かな演出にもあるようだ。例えばとして、「カタログの歌」の場面を挙げ、エルヴィーラがレポレロの歌の内容に次第にビックリし、最後には犯されて倒れている女性を抱きしめたりする場面で、エルヴィーラの優しい心と同情心の厚さを描いていると仰有っていたが、私はこの場面の意味(何故女性が倒れているか)が理解できず、見ていて何をしているかが良く分からなかった。また、このHPでも何回めかの登場であるが、キーンリサイドが歌にも動きにも精悍さを現した「ドン・ジョバンニ」なので見て欲しいと解説された。

 私が一見したところは、洒落たホテルでの出入り自由なロビーの中での進行劇のような現代風の演出であり、華やか過ぎるけばけばしい舞台なので心配なのであるが、安心して見ていれるキーンリサイドのやはり格好が良く現代一流のドンの他、エヴァ・メイ、マリン・ハルテリウス、ピョートル・ベチャーラ、アントン・シャリンガーなど、このHPでお馴染みの歌手陣が揃っていた。メストは好みの無難な指揮者であり、演出に多少の好みが分かれるかも知れないが、歌手陣に期待の持てる映像であるので、じっくりと楽しみながら掘り下げてみてから、アップするように考えたい。

(以上)(09/03/30) 


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