モーツァルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成27年2月号−−

(ブロムシュテット指揮NHK交響楽団による交響曲第40番ト短調K.550、N響定期第1788回、およびエーヴァルト指揮、N響、交響曲第25番ト短調K.183、N響定期第1187回、/スターン指揮とVn、徳永二男室内アンサンブルによるヴァイオリン協奏曲第3番K.216、徳永二男のVnと川崎雅夫のVlaによる協奏交響曲K.364(第二楽章)、およびスターンのVnとブロンフマンのPによるヴァイオリンソナタハ長調K.296、/ラングレ指揮、ドミトリー・チェルニャコフ演出、フライブルク・バロックOよるオペラ「ドン・ジョヴァンニ」K.527、)

(先月の月報は  「こちら」 )




私の最新入手ソフト情報−平成27年2月号−

(ブロムシュテット指揮NHK交響楽団による交響曲第40番ト短調K.550、N響定期第1788回、およびエーヴァルト指揮、N響、交響曲第25番ト短調K.183、N響定期第1187回、/スターン指揮とVn、徳永二男室内アンサンブルによるヴァイオリン協奏曲第3番K.216、徳永二男のVnと川崎雅夫のVlaによる協奏交響曲K.364(第二楽章)、およびスターンのVnとブロンフマンのPによるヴァイオリンソナタハ長調K.296、/ラングレ指揮、ドミトリー・チェルニャコフ演出、フライブルク・バロックOよるオペラ「ドン・ジョヴァンニ」K.527、)

15-2-0、平成27年/2015年2月初めの近況報告

−速報・厳冬のザルツブルグ・ウイーン・プラハを駆け抜けてきました−

15-2-1)、モーツァルト週間などの演奏会の写真による速報、 
15-2-2)、このHPにおけるベストソフトのファイル化(2014年および2013年)、
15-2-3)、暮れから正月にかけてのビデオソフトの動向
15-2-4)、未アップ曲の概数チェックについて、
15-2-5)、2015年2月号の放送番組予定、
15-2-6)、2015年2月号のソフト紹介予定、


(最新の放送から;ブロムシュテッドとN響の交響曲K.550など)
15-2-1、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団による交響曲第40番ト短調K.550、
N響定期第1788回、サントリー・ホール、2014/9/19、よびクリスティアン・エーヴァルト指揮、N響、交響曲第25番ト短調K.183、N響定期第1187回、
(2014/10/12、BS103の放送をHDD3に収録およびNHKBモードをS-VHSに収録)

(古いS-VHSから;宮崎のアイザック・スターン・コンサート)
  15-2-2、アイザック・スターン指揮とVn、徳永二男室内アンサンブルによるヴァイオリン協奏曲第3番K.216、徳永二男のVnと川崎雅夫のVlaによる協奏交響曲K.364(第二楽章)、およびスターンのVnとイエフイム・ブロンフマンのPによるヴァイオリンソナタハ長調K.296、
1996年3月18日、第1回宮崎国際室内音楽祭、県立芸術劇場、
(1996/04/21、NHKの芸術劇場の放送をS-VHSテープ188に収録)

(最新の市販BDから;2010エクサン・プロヴァンス音楽祭の「ドン」)
  15-2-3、ルイ・ラングレ指揮、ドミトリー・チェルニャコフ演出、フライブルク・バロックOよるオペラ「ドン・ジョヴァンニ」K.527、
2010エクサン・プロヴァンス音楽祭、2010年7月、
(配役)ドン・ジョヴァンニ;Bo Skovhus、ドンナ・アンナ;Marlis Petersen、 レポレロ;Kyle Ketelsen、エルヴィーラ;Kristine Opolais、オッターヴィオ;Colin Balzer、騎士長;Anatoli Kotscherga、ツエルリーナ;Kerstein Avemo、マゼット、David Bizic、
(2013/10/22、市販BD購入、BelAir Arte 760115-304802)



15-2-0、平成27年/2015年2月初めの近況報告

−厳冬のザルツブルグ・ウイーン・プラハの音楽ツアー速報(1/23〜2/1)−


(1)2015年モーツァルト週間(1/22〜2/1)に参加して感じてきたこと。

   2010年のモーツァルト週間に出席して以来、5年ぶりで、郵船ツアー「モーツァルト紀行」に便乗して、ザルツブルグで開催されていた2015年モーツァルト週間(1/22〜2/1)に1月24日、25日、26日の3日間、8コンサートに参加してきた。2015年の週間は、M.ミンコフスキーが芸術監督を担当して以来3年目に当たり、彼の意欲的な指導力の成果が着実に実りつつあると感じてきた。

   その目覚ましい特徴の第一は、彼自身の指揮とヴェルサイユ馬術アカデミーによるオラトリオ「悔悟するダヴィデ」K.469などの音楽による新演出のヴェルサイユ風の馬術劇であり、フェルゼンライトシューレという格好の舞台を得て、300年の歴史を持つ人馬の総合芸術を再現・披露しており、誰しもが初めて目にする音楽に合った人馬の華麗な動きに、圧倒されてきた。この舞台は、この週間を通じ3回も行われ、関係者によるラウンド・テーブルも開かれて芸術論が展開されたようであり、2015年のM週間のいわば目玉商品であったと考えられた。私の印象は、音楽が馬の蹄の音にかき消され駄目だったのであるが、皆さんには大喝采を浴びていたようで、これは写真でもなければ理解できそうもないので、以下に速報的に写真を添付したいと思う。

    今回の週間の第二の特徴は、多数の多彩なピアニストの参加であった。その中で内田光子さんが1月27日の誕生日のセレモニーで、永年のコンサート実績を評価されて、Golden Mozart Medalを受賞するという快挙があった。コンサートを実施していたピアニストは、ヴェテランでは、内田光子のほか、アンドラーシュ・シフ、ピエール=ローラン・エマールの名が見え、新しいピアニストでは、ファジル・サイ(トルコ)、クリステイアン・ベザイデンホウト(南アフリカ)など多彩な人材が世界中から集まっており、それが今年のM週間を特徴づけていた。

     この週間の第三の特徴は、アーノンクールとウイーンフイルがオール・シューベルト・プログラムを組み、そのコンサートでアーノンクールがシューベルトの音楽について10分ぐらいレクチャーするなどの力の入れ方で驚かされたほか、各コンサートでもシューベルトの作品が取り上げられていた。早世して埋もれた作品が多い作曲家にも日の目を当てる試みを、モーツァルトの聖地で行うことに意義を見出したようであり、2016年のプログラムには、同様に早世したメンデルスゾーン(1809〜1847)の作品を取り上げようとしている。これもミンコフスキーが芸術監督を担当した新しい成果の一つとも考えられ、新しい音楽祭として改革を進めようとする意気込みは理解出来るが、反面、モーツァルトの音楽にこだわる多くのフアンがいることにどう配慮するかが気になるところである。



15-2-1)、モーツァルト週間などの演奏会の写真による速報、

    どこの音楽祭でも、演奏中の写真撮影は禁じられているようであるが、デジカメが普及したせいか演奏後のカーテンコールなどでは、他人に迷惑をかけないように写真を撮ることは、日本以外の諸外国のコンサート会場では、最近では、写真撮影を見逃してくれるようになって来たようである。ここでは、これらの隠し撮りによって得られた写真を公開して、コンサートの報告の一部にしたいと考えて見た。

(1)M.ミンコフスキーとバルタバスによるフェルゼンライトシューレにおける馬術劇、



    左上の写真は、フェルゼンライトシューレの舞台の全貌であり、厚い砂がまかれた舞台の上を、人馬が群れをなして音楽に合わせて整然と踊り、走っていた。左隅におかれた白い台でミンコフスキーが全体を見渡しながら指揮をしていた。右上の写真は、中央の騎馬隊長のバルタバスが率いるヴェルサイユ馬術アカデミーの一行12名12頭であり、両側の4人は何と衣裳が賑やかな女性であった。
  一方、左下は、ミンコフスキーが彼の率いるルーブル宮音楽隊のオーケストラが1/2階を占め、ソリスト3名が2階中央、3階はザルツブルグ・バッハ合唱団が配置されていた。右下は、左から騎馬隊長のバルタバス、メゾのM.クレバッサ、ミンコフスキー、テノールのS.D.バルベイバック、ソプラノのC.カルクの順に並んで、拍手に応えていた。



     この同じフェルゼンライトシューレで、 あのフルトヴェングラーの偉大な「ドン・ジョヴァンニ(1954)」の映像(5-9-1)およびそのHVリマスター版(11-2-21)や、さらにポネル・レヴァインの「魔笛」(1982)の映像史に残る名演奏(9-5-3)が残されていることを知るものとして、まさに隔世の感があるとしみじみ感じさせられた。


(2)グロッサー・ザールの内田光子とザルツ大学ホールのK.ベザイデンホウト



     内田光子は、1月26日モーツアァルテウム・グロッサー・ザールで、ピアノソナタK.576、K.330およびK.570を弾き、最後にシューベルトの4つの即興曲D.935を弾いて、大変な拍手と歓声を浴びていた。その拍手には、Golden Mozart Medalの受賞のお祝いの意味を込められたものであり、彼女はアンコールにK.545の第二楽章他を弾いていた。彼女の健在ぶりをライブで確認できた。
    一方のK.ベザイデンホウトのフォルテピアノ・リサイタルは、新装のザルツブルグ大学ホールで行われ、彼は写真に示すフォルテピアノ(名称不明)で、ピアノソナタK.576、K.330、K.570およびK.282を弾き、ザルツブルグ・デビューを果たし、大歓迎を受けていた。 彼の日本公演のフォルテピアノ・リサイタルの模様は、NHK放送録画(11-10-1)により紹介済みであるが、彼はその時よりもかなり細身になっていた。しかし彼の透明感の溢れるフォルテピアノの響きは健在であり、細心のきめ細かさで丁寧に弾く姿をライブで確認することが出来た。



(3)ウイーンのコンツエルト・ハウスにおけるシフとカペラ・アンドレア・バルカの協奏曲と、楽友協会ホールにおけるエフゲニ・キーシン・ピアノリサイタル、

     左の写真は、懐かしいウイーンのコンツエルト・ハウスにおけるシフとカペラ・アンドレア・バルカの協奏曲のコンサートの様子であり、この日はシフの弾き振りで、ベートーヴェンの第一ピアノ協奏曲が最初に演奏された。続いてシフの指揮でシューベルトの交響曲第5番、そしてモーツアルトのピアノ協奏曲第22番が弾かれていた。写真では右にシフ、左手にこのオーケストラのコンサート・マスターのエーリヒ・ヘーベルトが並び、第一ヴァイオリンの奥さんの塩川さんの小柄な姿が見えていた。このオーケストラとシフのピアノとのアンサンブルは実に良く、期待以上の素晴らしい演奏に聞こえていた。このプログラムは、ザルツブルグでも組まれており、実に息の合った演奏を見せていた。アンコールで弾かれたバッハのピアノ協奏曲(恐らくヘ短調BWV1056)の第二楽章のピアノとピッチカート伴奏が素晴らしく素敵だった。



     右側の写真は、楽友協会ホールの舞台にも溢れた満員の観衆の中で、キーシンのピアノリサイタルが行われ、ベートーヴェンのワルトシュタインソナタ、プロコフィエフのピアノソナタ第4番、ショパンのノクターン3曲、マズルカ6曲、最後にリストのハンガリア狂詩曲第15番という多様な難曲揃いのコンサートであった。キーシンは期待通りの完璧な演奏を重ね、次第に観衆の意気込みが伝わったかのように調子を上げ、どの曲も素晴らしい出来映えであった。アンコールは、最初にショパンのワルツから1曲、二曲目はリストの超絶技巧練習曲からの1曲、余りにも熱のこもった観衆の拍手により、三曲目にプロコフィエフの「三つのオレンジの恋」からの行進曲が弾かれていたが、実に熱のこもった完璧な演奏で彼の集中力の凄さを、まざまざと見せつけた素晴らしいリサイタルであった。キーシンの演奏を何度も聴いているというツアーの仲間から、これまで聴いた中で彼の最高の演奏であるという評価がなされていたが、まさに神業に近い演奏を最高の会場で聴いて、その実力のほどを自分の耳で確かめることが出来たことをとても嬉しく思った。このHPでは、残念ながら キーシンの姿は、アルゲリッチと弾いたヴェルビエ音楽祭(2003)の4手のソナタの映像(4-3-2)しかないが、この時は若いキーシンであって、今回は別人の大人の姿であった。


(4)プラハのエステート劇場における「フィガロの結婚」と、ドヴォルザーク・ホールにおけるホーネック指揮のチェコフイルのコンサート、

     プラハでは、1月29日(木)に、あの「ドン・ジョヴァンニ」を初演したエステート劇場で、オペラ「フィガロの結婚」を見た。この劇場で、前回は「コシ」を見ており、 「ドン・ジョヴァンニ」は有名なDVDがある(10-1-3)ので、モーツァルトの時代に出来た小ぶりな木造の響きの良い劇場で、ダ・ポンテ三部作を楽しむことが出来たことになる。指揮者はJ.ハルペッキー、演出者はJ.ブルデクとされ、全く当時の貴族社会の姿を反映した伝統的な演出・衣裳であり、まずまずの歌と舞台を楽しむことが出来た。ケルビーノやスザンナ(金城さん)の動きや歌がもっと良かったらとか、細かな不満はあったが、オペラは総合芸術であり、全体として舞台を楽しめたので、モーツァルトもこの劇場で「フィガロ」や「ドン」を振ったという熱い思いを温めることが出来たと思う。
      左の写真の中央に指揮者と伯爵が並び、その左に伯爵夫人、指揮者の右隣にスザンナとフィガロが並んでおり、第4幕最後の場面で合唱していた11人が全員並んでいた。



      右の写真は、1月30日(金)の最後に見たプラハのドヴォルザーク・ホールにおけるチェコフイルハーモニー管弦楽団の定期演奏会で、この日はホーネックが振り、第一曲がドイツのラルス・フォークトのピアノによるピアノ協奏曲第27番K.595で、第二曲が始めて聴くR.シュトラウスの「エレクトラ」よりチェコの作曲家Tomas Ille(1971生れ)が編曲した「交響的狂詩曲」というものであった。コンチェルトはフォークトが期待通りに端整に弾く変ロ長調で、フィナーレの「春への憧れ」のメロデイが軽やかでとても印象的であった。彼の演奏は、このHPでは、ニ短調協奏曲(6-12-1)しかないようであった。休憩後、会場の雰囲気ががらりと変わり、正面最後列に8台のコントラバスを並べた100人を超えそうなフルオーケストラで、冒頭から会場全体に轟くようなオーケストラの響きに圧倒されてきた。さすがチェコフイルは底力があり、2008年からと言うホーネックとの相性も良く、素晴らしいオーケストラであると思った。これまで、モーツァルト中心の小ぶりな演奏に慣れてきたので、久しぶりに圧倒的なオーケストラの音にしびれるような感覚を覚えて楽しんできた。

      以上は写真が撮れた取りあえずの音楽会の印象記であり、速報として時差の早期解消のため眠気を我慢して一気に仕上げたものである。今回の旅行は、風景よりもコンサート中心であり、連日の素晴らしい会場の良い席で、ライブの熱演振りを目にしてコンサートを充分に楽しんできた。少しばかりのミスを気にする方が多いようであるが、私は性格的に細部よりも全体の大まかな雰囲気で音楽を楽しむ楽天的な性格なので、今回のコンサートは、ファジル・サイのピアノソナタのコンサート以外は、まずまずの合格点で、特にしびれてきたのはキーシンのあの圧倒的な神業振りであり、追っかけのファンの気持ちが分かるような気がした。ザルツブルグ・ウイーン・プラハの美しい風景は、前回ほどの快晴に恵まれなかったので、写真写りが良くないのであるが、やはり早めに旅行記の形で残しておきたいと思うので、ご覧頂きたいと思う。(2月2日(月)速報分を帰国後作成)



     15-2-2)、このHPにおけるベストソフトのファイル化(2014年および2013年)、

   毎年1月号に、前年にアップロードしたソフトの中からベストソフトを選定して結果を報告する習慣がついて、今回が2度目になるが、確率的には3/12*3であるので、およそ1/12の激戦となっている。思えばこのHPを始めてから毎年実施しておれば、10回を超えることになり、今では相当充実した貴重な成果になっていたと思われる。しかし、このようなことを前向きに実施しても、キチンとした記録が残されていなければ直ぐ忘れられてしまうと考え、毎年の選定結果をファイルに残して、いつでも検索できるようにしたいと考えた。検討した結果、以下をクリックしていただきたいと思う。

1、2014年におけるモーツァルト映像のベストソフトはどれか?

2、2013年におけるモーツァルト映像のベストソフトはどれか?

  ここで2013年には、金賞が二つ選ばれているが、それは2013年のファイルの「あとがき」に追記しているように、2013年の作業においてノミーネートされたアバドのソフトは、新旧含めて2ソフトも候補として選ばれていたが、次の機会にもっと良いものをと期待して見送られていた。しかし、この作業を終えて1ヶ月も経たないうちに、残念ながらアバドは亡くなってしまい、その機会を永遠に失ってしまった。そのため、今回のように選定記録を改めて残すと言う機会を得たので、2013年の記録を一部修正して、ノミネートされていたアバドの残した最後の遺言とも言える「レクイエム」の映像を、金賞として追加したしたものである。この映像を見た方は、オーケストラがお祭り用の臨時編成で、やや揃わない部分があることを承知の上でも、アバドの遺言となる最後の演奏で、曲も「レクイエム」なので、この修正追加を快くお許し願えるものと考えている。

   クリックして頂いて、このベストソフトの出来映えはいかがであろうか。これから毎年、このような作業を続けていけば、多少、独断と偏見に満ちてはいるが、作業的には努力賞ものの手間ひまがかかっているとお認め頂いて、モーツァルト好きな方々に喜んで頂ければ、苦労のし甲斐があると考えている。


15-2-3)、古い未アップ曲のアップの見通しがつきそうだ−ここ3年間の努力の成果−

   このソフト紹介は、新しくリリースされるものを順番にアップしていくことが理想であり、新譜紹介を中心に行っていくのが本来の姿である。しかし、このホームページを始めた2000年以降に入手したソフトは、おおむね入手した順にアップロードを行っており、アップ済みとなっているが、それ以前に入手していた古いLDやVHSテープに収められたソフトはかなりの量があり、新譜紹介を行いながらこれらの古いソフトを紹介するのは、実は大変な作業であった。2000年にHPを始めて2006年の生誕250年のモーツァルトイヤーを迎え、DVDのソフト作成がピークに達するまでは、新譜の紹介だけに追われて、古いソフトを取り上げることは極めてまれであった。
   しかし、ダ・ポンテ・オペラなどのソフト数の多い曲種では、古くても魅力に富む素晴らしい映像が多く、過去に遡った作業をするのは大変なのであるが、過去の集積ソフトも新譜と同様にキチンと評価されている必要があった。一つの曲のベストソフトを評価するためには、その曲の全ての映像がアップロードされている必要があり、従って2000年以前の収録ソフトの紹介の必要性が当時から非常に重要なテーマであった。

    幸い2006年のモーツァルトイヤーをピークに新譜ソフトの数が減少し始めて、古いソフトをアップする余力が生じてきた。そのため最もソフト数が多いオペラから古いソフトの未アップ曲のアップロード作業が集中的に開始され、例えば、「フィガロ」ついては09年に8本の、「コシ」と「ドン」については、10年11年にそれぞれ、9本と14本のアップロード作業を行っている。今、考えて見れば、これらのオペラのアップロード作業は、実に手間のかかる謂わばライフワークとも言える大変な仕事であった。その結果、ダ・ポンテ・オペラの総括を自分なりに行うことが出来、フェラインの機関誌「モーツァルテイアン」に、「フィガロ」については2010年12月号(75号)、「コシ」については2012年3月号(80号)、「ドン」については2012年6/9/12月号(81/82/83号)に、それぞれ、投稿させて頂いた。

   その古いソフトのアップ作業は、その後も引き継がれ、続く「魔笛」と「後宮」のアップの見通しが立った時期の2011年12月号のホームページに、古い未アップソフトのアップ予定が検討されていた。それによるとオペラでは、アップ作業の重点が若い頃の作品に移行し、また新たに器楽曲の超有名曲(ウイーン時代の交響曲やピアノ協奏曲)に移行するというものであり、古いレーザーデイスクから実施しようと考えられていた。それから3年を経た現在において、アップ済み曲数と未アップ曲数の変化を較べてみると、次の表の通りであり、この3年間の努力の成果が目に見えるほど未アップ曲の減少が目立っており、ハッキリ言ってこの超有名曲の作業の峠は、ほぼ超えたと言えそうである。オペラについては、表−1を、器楽曲については表−2をご覧頂きたいと思う。

         
表ー1、オペラにおける2012年と15年のアップ数・未アップ数の変化、
名 称 12年アップ済み12年未アップ15年アップ済み15年未アップ内 訳
A、「後宮」   15本、  2本、  20本、  2本、ザルツ(2012)、ドレスデン(1980)、
B、「イドメネオ」 3本、  3本、 9本、  1本、高橋先生(2009)、
C、「テイト」  3本、  3本、 6本、  0本、
D,「女庭師」 4本、   2本、 6本、   0本、
E、「ミトリダ−テ」2本、 2本、5本、 0本、
計、 27本、 12本、 46本、 3本、いずれも新規ソフト3本


     表ー1について少し説明を加えると、オペラ「後宮」については、2012年1月時点では、15本のソフトがアップされ未アップが2本であったものが、2015年1月の現時点では、20本のソフトがアップ済みであり、この3年間で5本アップされ、新規ソフトが5本も増えたことを意味している。全体で見ると、表−1で2012年1月時点では、27本のソフトがアップされ未アップソフトが12本であったものが、2015年1月の現時点では、実に46本のソフトがアップ済みであり、この3年間で19本がアップされ、新規ソフトが10本も増えてアップ済み本数を増やし、残されている未アップのソフトは、いずれも新規入手ソフトが3本であることを意味している。

            
表ー2、器楽曲における2012年と15年のアップ数・未アップ数の変化、
名 称 12年アップ済み12年未アップ15年アップ済み15年未アップ内 訳
A、交響曲第41番 12曲、  7本、 22曲、 3本、フールネ、メータ、ムーテイ2、
B、交響曲第40番 15曲、  6本、 21曲、2本、ジェルメッテイ、オルフェス、
C、交響曲第39番 14曲、  6本、 23曲、  1本、ムント、
D、交響曲第38番 12曲、  6本、 20曲、  0、
E, P協第20番  13曲、  4本、 17曲、  2本、ピサロフ、ゲルバー
F, P協第23番  10曲、  4本、 14曲、  0、
E, P協第24番  8曲、  2本、 9曲、  1本、プレヴィン、
E, P協第26番  6曲、  3本、 8曲、  1本、カシオーリ、
計、 90曲、   38本、134曲、   8本、いずれも古いS-VHSテープ、 

    表−2について、若干の説明を加えると、表-1に示した若いオペラのアップ作業は、2013年にほぼ終了し、アップ作業の重点は、後期の交響曲の古いソフトのアップ作業に重点が置かれ、この表には省略されているが、交響曲第35番「ハフナー」、第36番「リンツ」はアップ作業が完了し、その後2014年には、第38番以降の交響曲のアップ作業が大幅に促進された状況を示している。

   最近は、曲別の「総括作業」は、簡略化ないし後の楽しみのために残されており、一方では、映像を持つ曲数が200曲を超えるので、未アップ曲が平均1曲としても大変なソフト数となり、全てをアップロードするには、あと2年くらいは充分にかかるものと予想される。新たな年を迎えるたびに、少し楽にならないかと考えるのであるが、正直に言って作業量が多すぎて、旅行などが重なると、手抜き寸前の状態にまで追い込まれることがある。そのためこれから歳を重ねるたびに体と頭脳が持つか矢張り心配であり、自分の身の回りの大事なことにさっぱり手がつけられておらず、女房を心配させている。


15-2-4)、暮れから正月にかけてのビデオソフトの楽しみ、

   正月の三が日は、いつも頂き物の佐渡の原酒の濁り酒を飲みながら、ほろ酔いの気分で年末に集めたソフトを、ゆっくりと楽しみにして見たり聴いたりしている。お正月の毎年の定番となっているのは、元旦のウイーンフイルのニュー・イヤー・コンサートと3日のNHKの新年オペラ・コンサートであるが、年末にはクリスマス・コンサートや第九などの大ものもあり、今年は次の三つ、すなわち、カラヤンとシュワルツコップの「バラの騎士」、バレンボイムとアルゲリッチのピアノ・デュオ・コンサート、それにアバドがベルリンフイルを振った2000年の第九交響曲がとりわけ楽しく、映像ソフトでなければ味わえない良さを充分に味わうことが出来た。



    初めにカラヤンの「バラの騎士」は、1960年8月にザルツブルグ祝祭大劇場で収録されたものであり、この映像はかねてから名盤としてレーザーデイスクで知られてきたものであるが、最近になってクラシカ・ジャパンの放送で古い映像のハイビジョン化が進められており、12月30日に再放送がなされたため、BDデイスクに収録した。HDDには一度収録してあるが、クラシカ・ジャパンは、コピーすると原本が移動してしまうため、再放送の機会を捉えて、その都度、収録しなければならない。この映像のカラー画質はとても優れており、お陰で若くて元気の良いカラヤンが生き生きと指揮をしており、それにも増してシュワルツコップが現役の舞台で映画スターのように綺麗な姿で残されており、歌も姿も衣裳も良い三拍子揃って見事な甦りを見せていた。先にフルトヴェングラーの「ドン・ジョヴァンニ」(1954)のHV化に驚いて一文を書いたことがあるが、この映像もまさに驚くほど様変わりしており、早くBD化されるべき素材であろうと思われた。



   第二には、2014年11月7日(日)にNHKのプレミアム・シアターで収録した映像であるが、アルゲリッチとバレンボイムの同世代のピアニストによる何と15年ぶりのピアノ・デュオ・コンサートで、ベルリンのフイルハーモニ・ホールで演奏されていた。いち早くCD化もされ、レコード芸術12月号で推薦盤になっていた。この二人の名人の演奏振りは黙って見ていても絵になっており、これは二人の火花を散らすような演奏振りを、特別席でじっくりと見ながら楽しんでいるようなソフトであると思った。曲目は、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタニ長調K.448に加えて、シューベルトの4手のための8つの変奏曲、ストラヴィンスキーの「春の祭典(2台のピアノ版)」であり、新旧の変化に富み、余り聴けないデュオの世界を充分に楽しむことが出来た。ただし、この大ホールの音は、余りソロ向きではないのか、音色が暗めで響きも重く感じられ、録音と再生の難しさを改めて知らされた。



    第三は亡くなったクラウデイオ・アバドとベルリンフイルとの第九であり、これも彼とポネルの「セヴィリアの理髪師」や「チェネントラ」の古き名盤のHV化と並んで、今回放送されたHV 化された第九であった。彼の第九の映像は何種類残されているのか分からないが、私が所有していたのはローマ聖チェチリア学院で収録された9曲の一連のシリーズものであった。しかし、今回の放送はベルリンのフイルハーモニー・ホールでのヨーロッパ・コンサート(2000年5月1日)だったので、音源が異なっているようだ。お馴染みのカリタ・マッテイラがソプラノを歌い、スエーデン合唱団が合唱を担当した実に深みのある第九の映像であった。この曲の始まる前に、プレトニヨフのピアノでピアノ協奏曲第二番が演奏されていたが、これもなかなか楽しめる演奏であった。元気なアバドの姿やあのシュワルツコップが現役の上品な素敵な姿でハイビジョンで甦るなんて、これは好きなものだけが味わえる楽しみの世界だと思われた。

   モーツァルトの映像の年間のベストソフトの3本は、先に述べたとおり年末の忙しい折の真剣な仕事になっているが、ゆっくりした年始けのほろ酔い気分で楽しみながら、モーツァルトにこだわらないで選べる私の今年のベストソフトは、以上の3本になるであろうか。年間を通しての全体のソフトから選ぼうとすれば、もっと範囲が広がって、ベスト3では収まらず、ベスト10ぐらいに拡大しなければならないかも知れない。私に取って、今年一番だったのは、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場で見たヴェルデイの「トロヴァトーレ」であり、ライブの圧倒的な声とオーケストラの響きに最高のオペラの快感を味わってきたが、私はこれもヴェルデイ200年での「トロヴァトーレ」のパルマの映像で充分に聴き込んでから、全く同じ演出で、特上の席でライブを見たために、全く抵抗なくこのオペラに浸ることが出来たお陰であると考えている。


15-2-5)、2015年2月号の放送番組予定、

       2015年2月におけるNHKの放送において、初めに「教育テレビ」では、毎週日曜日の21:00〜23:00(最終日曜は除く)に「クラシック音楽館」が常設され、渡辺佐和子の案内で、N響定期を中心に放送されている。2月の予定では、N響コンサート第1795〜96回が予定されているが、残念ながらモーツァルト予定されていなかった。
    「ららら!クラシック」は、毎週各土曜日に予定されており、2月の4分には、残念ながらモーツァルトの話題はなさそうであるが、この番組は面白いので、いつも収録しておくことにしている。続いてNHKBSプレミアムでは、プレミアムシアターは、ほぼ毎週日曜日24:00〜4:00の予定であり、2月15日はドレスデンのテイーレマンのジルベスター・コンサートが、また2月22日には、ベルリンフイルのラトルのジルベスター・コンサートその他が予定されているが、これには、メナハム・プレスラーのピアノで、ピアノ協奏曲第23番が演奏される予定である。      最後に、毎週月〜金曜日の6:00〜6:55の「クラシック倶楽部」は従来通り放送されているが、菊池洋子、アンドレア・ロスト、などの名が見える。曲目が示されないことが多いので、直前に、毎週、面倒でもチェックしておく必要があるし、最近、再放送が増えているようなので注意が必要である。

    一方のクラシカジャパンでは、2012年10月から開始されたハイビジョン対応チャンネルがCH637と新しくなり、待望のHD放送が続々と登場している。しかし、2014年に入って、最近はモーツァルト・コンサートが減ってきており、以前のような輝きがなくなった。2月号ではショパン・コンクール・イヤーを記念した「ピアニストたちの流儀」というテーマが特集され、ラン・ラン、キーシン、トリフォノフなどの一流若手ピアニストたちのコンサートが連続しているが、モーツァルトを聴くことは少ない。しかし、ラン・ランのロンドンにおけるライブで、モーツアルトのピアノソナタト長調K.283、変ホ長調K.282、イ短調K.310が連続して弾かれているのが珍しい。また、84歳のアーノンクールがセミ・オペラの演奏会形式でダ・ポンテ三部作を2014年3月に一挙上演という快挙が評判を呼んでいるが、そのうち「ドン・ジョヴァンニ」が放送される。これはアン・デア・ウイーン劇場の小空間での古楽器演奏で、演出に左右されずに心ゆくまで音楽に堪能できるのが魅力であり、非常に期待されている。先月にモーツァルトの番組が少ないのでクラシカ・ジャパンを辞めたいと書いたところ、早速、魅力的な演奏が出てきたので驚いている。感謝あるのみである。

     レコード芸術2月号では、特集は「第39回リーダーズ・チョイス」であった。これは毎年読者が選ぶ年間ベスト10デイスクのアンケートの集計結果を順位図桁もので、一位から30位まで評点によりランクづけされていたが、何とモーツァルトのCDが結構多く含まれていたのには驚かされた。トップがアバドとアルゲリッチのピアノ協奏曲第25番と第20番、第3位がアーノンクールの後期三大交響曲、6位には アルゲリッチ&バレンボイム・デュオのCDが選ばれていた。オペラでクルレンツイス指揮のムジカエテルナによる「フィガロの結婚」が、何と17位に選ばれており、読者の好みが変わってきたかと驚かされた。
     2月号の新譜月評ではモーツァルトのCDの特選盤は見当たらなかった。また、海外盤レビューや先取り最新盤レビューでもモーツァルトは見当たらず、残念であった。



      毎月1回は、レコード店をソフト探しでうろつくことにしているが、1月には話題のクルレンツイス指揮のムジカエテルナによる「フィガロの結婚」を購入した。フェラインの2月例会で、加藤先生が必ず触れることになるので、事前に聴いておきたいと考えた。CDでオペラを購入するのは、実に久しぶりのことである。一聴したかぎりでは、確かに新鮮な感じがし、新しいチェンバロの響きが珍しく、スタジオ録音ならではの感じがした。また、Arthur Schoonderwoerdと言う方の古楽器によるソナタ全集を、衝動買いしたが、タンジェント・ピアノとシュタインとクラヴィコードとワルターとを、曲によって弾き分けているのが特徴であり、ピアノの区別がとても明確で面白かった。


15-2-6)、2015年2月号のソフト紹介予定、

      2月号のソフト紹介予定は、昨年の11月号に来年の3月までのソフト紹介予定を予告済みであったが、12月号から早くも新規オペラの早期アップロードが続いて、オペラ部門で変更が続き、2月号では昨年12月に予定していたラングレ指揮エクサンプリバンス音楽祭の「ドン・ジョヴァンニ」に変更させて頂く。このオペラが三回も続くことになるが、続けた方が頭に入りやすく作業能率が向上するようなので、お許し頂きたい。交響曲部門と協奏曲部門は変わりはないが、交響曲部門では第40番と第25番のト短調交響曲を最新のN響と、およそ20年前のN響とのいずれもN響定期で比較してみるコンサートでも余りなされない試みを勝手に行っている。
      また、協奏曲部門においては、アイザック・スターン特集となる第一回の宮崎国際室内楽音楽祭のスターンの演奏を中心にご報告するものであるが、ヴァイオリン協奏曲第3番K.216およびヴァイオリンソナタハ長調K.296の2曲はアイザック・スターンの演奏を、また、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364は、徳永二男のVnと川崎雅夫のVlaにより、残念ながら第二楽章のみをお届けすることになり、これも放送された通りなので、お許し願いたい。



(最新の放送から;ブロムシュテッドとN響の交響曲K.550など)
15-2-1、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団による交響曲第40番ト短調K.550、
N響定期第1788回、サントリー・ホール、2014/9/19、よびクリスティアン・エーヴァルト指揮、N響、交響曲第25番ト短調K.183、N響定期第1187回、
(2014/10/12、BS103の放送をHDD3に収録およびNHKBモードをS-VHSに収録)

1月号に引き続き、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団による交響曲第40番ト短調K.550をお届けする。この演奏会は、サントリー・ホールで行われたN響定期第1788回の演奏会であり、最初にモーツァルトの第40番を、後半にはチャイコフスキーの交響曲第5番が演奏されていたが、両曲ともポピュラーな名曲であるせいか、盛大な拍手に恵まれた素晴らしい公演であった。
      1月号の第39番も第41番も、指揮者ブロムシュテットが長い間譜面と向き合って、一音一音丹精を込めた演奏であると感じていたが、この曲の演奏前にリハーサル風景が写されており、ブロムシュテットが第2ヴァイオリンの声部を丁寧に指導する様子が写されていた。彼は声を出して歌いながら、丁寧にこうあるべきだと指導する姿は実に説得力があり、N響の演奏者たち皆さんからも、譜面と向き合う姿勢を学んでいるようで、歓迎されているようであった。

       続くN響定期公演を収録した映像は、第1187回定期であり、1996年12月4日NHKホールで収録されていた。指揮者は、クリスティアン・エーヴァルトであり、この日のプログラムの第一曲目が今回の交響曲ト短調(第25番)K.183であった。この曲を聴くと私は直ぐ映画「アマデウス」の冒頭部分を思い出すが、この部分は、当時のウイーンの作曲家たちに流行していた「疾風怒濤」のスタイルを、モーツァルトが初めて取り入れたものと言われており、ト短調の特別な調性を持った珍しい交響曲として知られている。この演奏をここに取り入れたのは、並べて聴いてみたいという興味のほかに、この演奏のアップで、第25番のアップロード作業が完了するという意味も含めて、ここにアップするものである。


(古いS-VHSから;宮崎のアイザック・スターン・コンサート)
15-2-2、アイザック・スターン指揮とVn、徳永二男室内アンサンブルによるヴァイオリン協奏曲第3番K.216、徳永二男のVnと川崎雅夫のVlaによる協奏交響曲K.364(第二楽章)、およびスターンのVnとイエフイム・ブロンフマンのPによるヴァイオリンソナタハ長調K.296、
1996年3月18日、第1回宮崎国際室内音楽祭、県立芸術劇場、
(1996/04/21、NHKの芸術劇場の放送をS-VHSテープ188に収録)

      私とアイザック・スターンとのお付き合いは、高校2年生の時から始まっており、当時、学生時代の兄貴がスターンのメンデルスゾーンの協奏曲のSPレコード(3枚組)を買い、とても良いと感じて、次いで発売されたチャイコフスキーの協奏曲(SP4枚組)を私が買ったということから、始まっている。手回しの蓄音機にラジオとピックアップを連動させた兄貴が組み立てた自家製電蓄で、何回も何回も聴いたものであった。スターンは、当時、米コロンビアの若き名手としてデビュー仕立ての頃であり、それ以降は第一人者として、目覚ましい活躍をなさっていた。それなりのお年になって、日本でも音楽祭を指導するようなお立場になられ、まだまだ元気な巨匠のお姿が収録されているビデオを見るのは、とても懐かしい思いがする。この宮崎のアイザック・スターン・コンサートは、どうやら2日間にわたって行われたようであるが、そのうちモーツァルトの演奏曲だけを抜き出して、お届けするものである。


(最新の市販BDから;2010エクサン・プロヴァンス音楽祭の「ドン」)
15-2-3、ルイ・ラングレ指揮、ドミトリー・チェルニャコフ演出、フライブルク・バロックOよるオペラ「ドン・ジョヴァンニ」K.527、
2010エクサン・プロヴァンス音楽祭、2010年7月、
(配役)ドン・ジョヴァンニ;Bo Skovhus、ドンナ・アンナ;Marlis Petersen、 レポレロ;Kyle Ketelsen、エルヴィーラ;Kristine Opolais、オッターヴィオ;Colin Balzer、騎士長;Anatoli Kotscherga、ツエルリーナ;Kerstein Avemo、マゼット、David Bizic、
(2013/10/22、市販BD購入、BelAir Arte 760115-304802)


この2010年エクサン・プロヴァンス音楽祭の「ドン・ジョヴァンニ」の映像は、かねてからおかしな演出の「ドン」とされており、まともな映像の方が先行して、最後に登場することになった。演出者チェルニャコフの考え方は、舞台を現代風な資産家の一家として、騎士長の邸宅を中心に展開される。どうやら、登場人物のほぼ全てが騎士長家の家族として読み替えがなされており、ドンナ・アンナが騎士長の娘であることは良いが、ツエルリーナが彼女の最初の結婚時の娘として描かれている。彼女はエルヴィーラとは従姉妹同士の関係にあり、ドン・ジョヴァンニがエルヴィーラの夫と言う形で家族が構成されており、レポレロは騎士長の親戚というやはり身内の関係になっているようだ。
      このような奇想天外な設定で展開される物語が、果たしてどのような形で進行するのか、興味深いが、一見したところではオペラは通常の形で進行しており、最後のカーテンコールで演出者に対しても拍手が寄せられていたようなので、何とか辻褄合わせには成功したものと思われる。


       (以上)(2015/02/01)



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