モーツァルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成26年6月号−−

(マリナー指揮NHK交響楽団、交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385、ピアノ協奏曲第22番変ホ長調、ピアノ;テイル・フェルナー、交響曲第39番変ホ長調、/ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団、ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466、ピアノ;ルドルフ・ブッフビンダーおよび佐渡 裕指揮ニュウニュウのピアノとスーパーキッズOのピアノ協奏曲ト長調K.107-2、/ベンジャミン・ブリテン指揮、イギリス室内管弦楽団およびイギリス・オペラ合唱団によるオペラ「イドメネオ」K.366、)

(先月の月報は  「こちら」 )



私の最新入手ソフト情報−平成26年6月号−

(マリナー指揮NHK交響楽団、交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385、ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、ピアノ;テイル・フェルナー、交響曲第39番変ホ長調K.543、/ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団、ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466、ピアノ;ルドルフ・ブッフビンダーおよび佐渡 裕指揮ニュウニュウのピアノとスーパーキッズOのピアノ協奏曲ト長調K.107-2、/ベンジャミン・ブリテン指揮、イギリス室内管弦楽団およびイギリス・オペラ合唱団によるオペラ「イドメネオ」K.366、)

14-6-0、平成26年6月初めの近況報告−今年の6月は世界サッカーで燃えるか−
14-6-1)、オペラの新規ソフトが久しぶりで充実してきた−どんな順序でアップするか−
14-6-2)、イドメネオの「天の声」を当時の人はどう聞いたか−「アルチェステ」を見て−
14-6-3)、イドメネオ8映像の総括−フェライン発表を終えて−
14-6-4)、オーデイオ報告−外部入力からのHDD録画の効用−
14-6-5)、2014年6月号の放送番組予定、
14-6-6)、2014年6月号のソフト紹介予定、

(最新のN響録画より;マリナーのオール・モーツァルト・コンサート)
14-6-1、ネヴィル・マリナー指揮NHK交響楽団、交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385、ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、ピアノ;テイル・フェルナー、交響曲第39番変ホ長調K.543、
サントリー・ホール、第1777回定期公演、2014年5月、
(2014/05/18、NHKクラシック音楽館、N響定期公演録をHDD3に録画、)

(最新のHDD3録画;二つのピアノ協奏曲、ニ短調K.466およびト長調K.107-2)
14-6-2、ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団、ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466、ピアノ;ルドルフ・ブッフビンダー、N響定期第1773回、サントリー・ホール、2014年、およびピアノ協奏曲ト長調K.107-2、
佐渡裕指揮ニュウニュウのピアノとスーパーキッズO、東京オペラシテイ・コンサートホール、
(2014/04/06、NHKクラシック音楽館N響定期講演録、および2014/05/11題名のない音楽会、テレビ朝日の放送をいずれもHDD3に録画、)

(最新の市販DVDから;新全集以前の最も古い映像の「イドメネオ」(1970)の映像)
14-6-3、ベンジャミン・ブリテン指揮、イギリス室内管弦楽団およびイギリス・オペラ合唱団によるオペラ「イドメネオ」K.366、1970年5月に初放送、BBC制作、英語版、
(配役);イドメネオ;Peter Pears、イリア;Heather Harper、イダマンテ;Anne Pashley、エレクトラ;Rae Woodland、アルバーチェ;Robert Tear、
(2014/05/13、Decca DVD BBC 0743258)


14-6-0、平成26年6月初めの近況報告−今年の6月は世界サッカーで燃えるか−

   サッカーW杯ブラジル大会は、いよいよ開会まであと20日ほどと迫ってきた。5月25日にW杯に挑む日本代表団の壮行会が開催され、そこで日本代表メンバー23人の背番号が発表されるなど準備が進んでいる。朝日新聞の世論調査では、今回のW杯に「関心はある」は62%で、「関心が無い」の35%を大きく上回った。日本チームがどこまで勝ち進むと思うかを聞いたところ、「ベスト8以上」が40%で、前回と同じ「ベスト16まで」が33%、「一次リーグ敗退」は15%であったという。一次リーグの組合せの3チームは、世界ランクがいずれも日本を上回っており、予選を勝ち抜くことは並大抵のことではない。体力勝負では勝ち目がないので、他のチームにはない戦略と戦術が必要であり、日本らしい知力の勝利が得られるよう、監督以下のチームワークの勝利を期待したいものである。
   その良いモデルとなる「なでしこジャパン」は、女子のアジア杯でオーストラリアを破って初優勝した。この大会は2015年の女子W杯カナダ大会の予選をかねており、女子は世界ランク3位で、優勝を狙えるチームに成長している。オーストラリア戦ではスピード、高さ、体力などに遅れをとっていたが、チームワークやセットプレイ、粘り強さなどで独自の強みを持っていた。男子チームもナデシコの戦い方を参考にするなど、日本らしさを発揮して、何としても頑張って「ベスト8以上」を目指して、6月の日本全体を奮い立たせていただきたいと期待している。


14-6-1)、オペラの新規ソフトが久しぶりで充実してきた−どんな順序でアップするか−

   白内障の手術のため外出を控えていたせいか、久しぶりに出かけた新宿のタワーレコードで、見慣れぬオペラソフトを沢山見付け、一度に購入してきた。新規に入手したソフトは以下の通りである。全て、輸入盤で、日本語字幕のあるものは、最後の変な演出で悪名の高いノイエンフェルス演出の「後宮」だけであった。また、イドメネオは、新全集刊行以前の最も古い映像でピーター・ピアーズがイドメネオを演ずる古いものであった。

1) ベンジャミン・ブリテン指揮、イギリス室内管弦楽団およびイギリス・オペラ合唱団によるオペラ「イドメネオ」K.366、1970年5月に初放送、BBC制作、英語版、ピーター・ピアーズ(イドメネオ)、アンネ・パシュレイ(イダマンテ)ほか、

2) マーク・ウィッグルスワース指揮オーストラリア・オペラ&バレエ管弦楽団による「ドン・ジョヴァンニ」、2011年シドニー・オペラハウス収録、テデイ・タフ・ローズ(ドン)、コーナル・コード(レポレロ)、ラシェル・ダーキン(アンナ)ほか、



3) カンブルラン指揮、ミカエル・ハネケ演出、マドリッド劇場管弦楽団による「コシ・ファン・トウッテ」、2013年3月マドリッド劇場収録、Anett Fritsch(Fi)、Paola Gardina(Dor)、Kerstin Avemo(Des)、ほか、

4) ツアグロセク指揮、ノイエンフェルス演出、シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団による「後宮」、1998年州立劇場ライブ、キャサリン・ネーグルスタッド(Kon)、ケイト・ラドナー(Blo)、マティアス・クリンク(Bel)ほか、



現在手元にあるオペラ・ストックは、一度見てアップを躊躇している輸入BD盤のラングラー指揮のフライブルグ劇場の「ドン・ジョヴァンニ」(日本語字幕なし)、および、つい最近NHKで放送された2013年ザルツブルグ音楽祭のザルツブルグ空港で収録した劇場外オペラの奇抜な「後宮」などがある。5月号で大掛かりな湖上オペラの「魔笛」をやっと取り上げたばかりであるが、これらの変わったものを本当に真面目に取り上げるかどうか、いつも迷うのであるが、今回新しく加わったものにもいろいろ問題がありそうだ。自分なりによく考え、比較検討の上、アップする順序を決めたいと考えている。


14-6-2)、イドメネオの「天の声」を当時の人はどう聞いたか−「アルチェステ」を見て−

   2014年はグルック(1714〜87)の生誕300年と言われ、彼の作品が上演される機会が多いようであるが、NHKが早速取り上げてくれて、かねて見たいと考えていたオペラ・セリア「アルチェステ」を見ることが出来た。その理由は、このオペラの第一幕で、神殿でテッサリアの王妃が国民とともにテッサリア王の瀕死の病からの回復を祈っていると、そこに天の声が響き、「身代わりがなければ王は死ぬだろう」と告げる場面があると聞いていたからである。かねてアインシュタインはじめ多くの学者から、イドメネオの「天の声」のモデルとなったと言われてきたオペラであった。しかし、今回のオペラは現代風の演出であったせいか、「神託」は背広姿の男性役が舞台で歌っていたので、イドメネオの「天の声」や「地の声」のように全体を揺り動かすような神々しい迫力は全く見られず、これがモデルかと疑わせるほど、がっかりの場面であった。

   私はモーツァルトの「イドメネオ」を見ていつも思うのであるが、この「神託」の場面の地を這うようなトロンボーンの響きと圧倒する「天の声」は、当時の人々には恐らく初めて耳にした劇的なものであった筈であるが、人々はどのように聴き、どう理解したであろうか。私は、これぞ劇音楽の作曲家モーツァルトの真骨頂を見せた最初の名場面であろうと考えているが、いかがであろうか。この宮廷劇場には、恐らく数百人の人々しか収容できないが、3回くらいの上演でその記録が全く残されていないこの名場面の評価は、一切伝えられていない。

   「イドメネオ」の版の問題を調べているうちに、このオペラがミュンヘンで初演されて150年という1931年に、リヒアルト・シュトラウスが「イドメネオ」のドイツ語訳を採用するとともにこのオペラの改訂版を作成し、ウイーン国立歌劇場で上演されている。そう言う話を聞くと、一度そう言う版を聞いてみたいと言うことになるが、一方では、ケッヒェル目録を改訂していたユダヤ人のアインシュタイが「甚だしい毀損行為」と非難したと言う有名な話が残されているようである。

   グルックの古いオペラ・セリア(1776年版)を見聞きして、特に音楽面において同時代と思えぬほどモーツァルトの音楽が進歩的で新しさに満ちているかを知ることが出来て勉強になった。この「イドメネオ」がもっと上演されて、多くの人々に認められ議論する機会が増大することを心から願うものである。


14-6-3)、イドメネオ8映像の総括−フェライン発表を終えて−

  今回のこのテーマに関しては、4月に日本モーツァルト協会のオペラ・サークルで、一度講演済みであったので、季刊掲載用の形で資料も出来ており(資料-1)、突然の講師依頼を気軽に引き受けたのであるが、講演の相手が変わると、このオペラの成立事情や「あらすじ」などの追加資料(資料-2)を作成する必要に気がついて、この資料作成に追われて大慌てであった。

  初めに早口で、これらのこのオペラの基礎的部分の資料説明をしてから、8映像の簡単な説明を加え、これまでは「ミュンヘン初演版」が優勢であったことを述べた。それから、本題のウイーン版の追加アリアを聞いて頂いたり、レヴァイン・ポネル盤の決定的場面における問題点などを映像で見て頂いたりしてから、休憩後に、時間の許す限りキュヴィリエ劇場のケント・ナガノ盤を抜粋して見て頂いた。終わりに、自分なりのこのオペラに対する今後の期待について述べたさせて頂いた。



   ウイーン追加曲の2つのアリア、K490のテノールのロンドとK489のソプラノとテノールの二重唱は、エストマン指揮ドロットニングホルム歌劇場で歌った本格的なテノールであるキューブラーが歌った古楽器の映像(1991)で聴いて貰った。ハンペ演出のこのウイーン版は、小劇場のセリア的雰囲気がとても良いのであるが、エストマンのテンポが気まぐれで、早すぎる面があって好みが分かれるところである。ヴァイオリンのオブリガート付きのK.490は、あのピアノのオブリガートの名曲K.505と「同工異曲」の対をなすモーツァルトの傑作中の傑作であり、優れた名品として改めて評価して欲しいと思われる。

  また、第三幕の決定的な場面である第9場と第10場の「声」の場面では、初めに「ミュンヘン初演版」のレヴァイン・ポネル盤(1982)における問題点として第10場のイリアのレチタティーボの部分が省略されている例を見て頂いてから、同じ場面を「ウイーン版」であるハイテンク・ナン盤(1983)で見て頂いた。この盤ではイリアのイヴォンヌ・ケニーがとても味のある演技をしており、第10場では雄弁になってイダマンテの身代わりに、ネプチューンへの生贄として身を投ずるシーンが素晴らしく、「愛の勝利だ」と言わせる「天の声」を導き出す「父子の愛」に加えて「男女の愛」の重要性を物語っていた。この決定的な場面では、男女の愛を自然に訴えるウイーン版の方が遙かに優れていると思われる。

  休憩後には、ウイーン版では最も新しいケント・ナガノ盤(2008)で、まず改装なった新劇場を見るため序曲から聴いて頂いたが、序曲の間中、舞台では合唱団と将軍イドメネオのトロイ戦争での勝利、続いてネプチューンによるイドメネオが海難に遭う場面が示されていた。この映像は、「初演劇場でのライブ収録」と言うことで、何か新しいモダンな面を演出せざるを得なかったようであるが、モダンな衣裳の合唱団がやり過ぎの面があること、折角のウイーン版であるのにあのK.490が省略されていたり、末尾の折角加えたバレエの物足りなさなど、私には音楽面では良いのであるが、演出面で好きになれない面があった。しかし、イリアのユリアーナ・バンスやエレットラのアネッテ・ダッシュの好演などがあって、第三幕での声の場面などがウイーン版らしく盛り上がりを見せる場面を見て頂いた。

   そして最後に自分の望ましい「イドメネオ」像を一言、語らせて頂いたが、それはウイーン版でイダマンテをテノールで歌わせ、8つの映像の良いとこ取りをした、オペラ・セリアの枠を遙かに超えるフランス風のグランド・オペラの先駆けのイメージであった。またさらに、新全集の付録にある映像ではまだ見られないイダマンテのアリア(27a)、パバロッテイしか歌っていない削除アリア(30a)など作曲した全てのアリアを加える一方、往復書簡で彼が長過ぎると指摘したレチタティーボの部分を大幅にカットして、題名もこの際「イリアとイダマンテ」と改名した新しい「新ミュンヘン版」とも言うべき改変などへの可能性を述べさせて頂いた。ウイーン版と同様に、アマチュアの演奏会形式でも実現できないかと思っているが、新全集を書き替える必要があるので、これは夢物語で無理であろう。しかし、これこそモーツァルトがこのオペラで本当にやりたかったことであろうと考えられる。

   終わりに、当日、名古屋から例会に参加して下さった加藤さんというオペラ好きの方が参加して下さり、早速、フェラインに入会して下さった。ご本人は、私と異なって、ミュンヘン初演版でイダマンテはメゾ・ソプラノかカウンター・テナーで歌うのが筋であると主張なさっていたが、新しい論客が増えたことを歓迎したい。また、本日は、手元の8映像の総括であったが、1970年のBBCのTV用映像であるブリテン・ピアーズ・シリーズの「イドメネオ」を新たに入手したので、早速、6月号でアップすることにしている。


14-6-4)、オーデイオ報告−外部入力からのHDD録画の効用−

   2年前のクラシカ・ジャパンがHV化して新しいチューナーに変更設定した時に、同時に録画の便利さを考慮してBDレコーダーを新しいモデルに更新している。その時以来、新しいレコーダーの外部入力(L1、SD、i.Link)端子を使って、古いS-VHSテープやLDあるいはD-VHSテープのダビングすることを覚えて、これまで失敗ばかりしていたソースからのコピーを、無難にDVDやBDへダビング出来るようになった。今回、コピーガードが外された新しいDVDについても、この方式でアナログ接続(L1)によりレコーダーのHDDにコピー出来たので、とても便利であると考えるようになった。

   今使っているBDレコーダーの型番は、パナソニックのDMR-BZT820という1GBのHDD容量を持った機種であるが、このHDDには外部入力からコピーした映像専用として、ここで使いやすいように頭出しや番組編集をしてからBDやDVDにダビングするように心掛けている。そのため最近では、本来の映像の蓄積は、もっぱら容量の大きい外付けのUSB-HDDを使うことにしており、放送の録画保存にはUSB-HDD収録を、外部メデイアの録画・加工・コピー用にはレコーダーのHDDとするように使い分けにも慣れてきて、ソフトの収録の仕方も次第に変化してきた。

   今回、この報告を残そうと考えたのは、D-VHSの録画テープからのi.Link接続によるHDD録画が完璧に出来たことにあり、放置しておいても機械が勝手に録画してくれる有り難さを知ったからである。最近はこういう作業を一度成功しても、直ぐ操作の仕方を忘れて仕舞い、失敗することが多いので、何でもメモして記録に残しておけば良いと感ずることが多くなった。パソコンの新規ソフトの利用なども、覚えたことを直ぐ忘れて仕舞い、困ることが多い。年は取りたくないものである。


14-6-5)、2014年6月号の放送番組予定、

   2014年6月分のNHKの放送において、初めに「教育テレビ」では、毎週日曜日の21:00〜23:00(最終日曜は除く)に「クラシック音楽館」が常設され、渡辺佐和子の案内で、N響定期を中心に放送されている。6月の予定のN響定期は、第1778〜80回のプログラムにはモーツァルトは含まれていなかったが、6月22日のネゼ=セガン指揮のフィラデルフィア管弦楽団のコンサートでは、ジュピター交響曲K.551とマーラーの交響曲第1番「巨人」が放送予定となっている。「らららクラシック」では、毎週各土曜日に予定されているが、6月28日には「怒りだしたら止まらないハハハ」のモーツァルトの「夜の女王のアリア」という予告がなされている。
   続いてNHKBSプレミアムでは、プレミアムシアターは、ほぼ毎週日曜日24:00〜4:00の予定であり、6月8日、15日、22日の予定となっているが、残念ながら、モーツァルトものは含まれていないようである。最後に、毎週月〜金曜日の6:00〜6:55の「クラシック倶楽部」は従来通り放送される予定であるが、曲目が示されないことが多いので、直前に、毎週、面倒でもチェックしておく必要がある。アンサンブル・ウイーン、ベルリン・バロック・ゾリステン、などの名が見えるが、再放送かも知れないので注意が必要である。

    一方のクラシカジャパンでは、2012年10月から開始されたハイビジョン対応チャンネルがCH637と新しくなり、待望のHD放送が続々と登場している。ヴェルデイ特集などが終わって、最近、輝きがなくなった。6月号では特集記事は「イタリア若手三羽がらす登場!」というタイトルで昨年来のヴェルデイ・オペラ活躍した三人の若手指揮者であるダニエーレ・ルスティオーニ、ミケーレ・マリオッティ、アンドレア・バッティストーニの三人のイタリア人指揮者のロッシーニのオペラが注目されている。残念ながら6月号では、録画して残そうとするモーツァルトの番組は全く見当たらなかった。

    レコード芸術6月号では、特集は生誕150年の「リヒアルト・シュトラウスのすべて」がトップを飾っている。彼のホルン協奏曲やオペラ「薔薇の騎士」などで、モーツァルトをモデルとしていたことが知られているが、13管楽器のための組曲作品4が残されていたとは、この特集を読むまで気がつかなかった。
 一方、6月号のCD新譜月評の特選盤には、モーツァルトものとしては、フォルテピアノの平井千絵のピアノソナタ第4番、第9番、第12番のCDが特選盤になっていた。彼女のピアノ作品集の第3枚目に当たるようだ。先月号の特選盤スホーンデルヴルトのピアノソナタ全集(全6枚組)であり、18曲のソナタと1曲の幻想曲を4種の楽器(2FP、タンジェント・ピアノ、クラヴィコード)で弾き分けた演奏を購入したばかりであり、第4枚目の様子を見たい。
また、海外盤レビューでは、先に購入したカンブルランの「コシ・ファン・トウッテ」が、ミヒャエル・ハネケという映画畑の演出家の映像と言うことで、目新しい大団円を描いているようだ。輸入盤で日本語字幕はないので、自分には理解できるか試されそうな新しい舞台のようだ。

   毎月1回は、レコード店をソフト探しでうろつくことにしているが、今回は外出禁止であったので、5月には新宿のタワーレコードで既に紹介の通り4種類のオペラ映像を入手した。また、特選盤のスホーンデルヴルトのピアノソナタ全集(全6枚組)も購入しており、視聴する時間がなく大忙しであった。


14-6-6)、2014年6月号のソフト紹介予定、

   今回の6月号はいずれも最新入手の新鮮なソフトが集まっており、シンフォニー2曲・ピアノ協奏曲3曲・オペラと各分野が勢揃いしており、期待していただけるものばかりと自負している。

  6月号の第一曲目は、ネヴィル・マリナー指揮のNHK交響楽団による第1777回定期、2014年2月19日サントリー・ホールでの公演の最新番組であり、最近珍しいモール・モーツァルト・プログラムであった。マリナーは2011年11月のNHK音楽祭においてN響を客演指揮していた(12-6-1)が、今回も同じ趣向であり、交響曲第35番ニ長調「ハフナー」、ピアノ協奏曲第22番変ホ長調、および交響曲第39番変ホ長調である。ピアノ協奏曲のピアニストは、このHP初登場の1974年ウイーン生まれの若いティル・フェルナーであり、90歳になるマリナーと対照的に若さを発揮したピアノ演奏であった。    マリナーはCDでアカデミー室内楽団と交響曲全集を録音している指揮者であるが、 今回の第35番と第39番はこのHPでは2度目の映像となっており、恐らく彼が最も得意にしている思い入れの濃い交響曲であろうと思われる。

   6月号の第二曲目は、二曲のピアノ協奏曲であり、初めはウイーンで活躍しているルドルフ・ブッフビンダーの来日記念とも言えるN響との協演であった。ファビオ・ルイージ指揮のN響定期の中で演奏しており、お馴染みのピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466を演奏した映像であった。この曲の彼の演奏については、このHPでは2度目であり、最初のものは2006年のモーツァルト・イヤーでウイーンフイルとの弾き振りの忙しい演奏(7-12-1)であったが、今回はルイージの指揮により大家らしくゆったりとした風格のある演奏をしていた。

   第二曲目はテレビ朝日の「題名のない音楽会」から佐渡裕の指揮で、中国の16歳の神童ピアニストのニュウニュウが、16歳の時の作品であるピアノ協奏曲ト長調K.107-2を東京オペラシテイ・コンサートホールで演奏したものであった。この曲はご存じの通り、クリスティアン・バッハのピアノ・ソナタ作品5を協奏曲に自身で編曲したものであり、この曲にまつわる謎的な話をモーツァルト学者西原稔が解説するものであった。この曲はこのHP初めての曲であり、すくすくと成長を続けるピアニストのニュウニュウもこのHP初登場であり、話題性が豊富と考えてアップするものである。

   6月号の第三曲目は、オペラ「イドメネオ」の新盤であり、このオペラでは最も古い影像なのであるが、最新の発売のDVDとして取り上げるものである。この「イドメネオ」は、新全集が刊行される以前に演奏されたもので、作曲家ブリテンによって編集された版(英語版)とされているのが珍しく、これまでに無い珍しい公演であった。字幕をEnglishに設定すると、英語の字幕通りにアリアは歌われ、レチタティーボの部分も字幕通りに発生されるので、文字通り英語版である。このオペラには、古くから「ドイツ語版」があるので、ブリテンが恐らくこのオペラ全体を監修して、英訳を二人のプロに翻訳させたものであろう。

   イギリス・オペラ・グループの制作とされ、イギリス室内管弦楽団とイギリス・オペラコーラスをブリテンが指揮して1969年9月に録音したものであり、1970年5月にBBCが初めてTV放送をしたと書かれている。どうやらイギリスの誇る作曲家ブリテンと有名歌手ピーター・ピアーズのBBCのシリーズものの一環のようである。このオペラには版の問題があり、新全集以前ではいわゆる「ごちゃ混ぜ版」としていろいろなことが行われていたようであり、日本語字幕は付いていないが、注意して新全集と対比しながら、筋や曲番を丁寧に追う必要がある映像であろうと思われる。著名なピーター・ピアーズ(イドメネオ役)を含めて、歌手陣もこのHPでは初めてのメンバーである。5月号でやっと8映像のこのオペラ「イドメネオ」の総括を報告したばかりであるが、この映像がこの総括に追加すべき意義があるかどうかを見定める必要があろうと思われる。


(以上)(2014/05/31)



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