モーツァルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成24年8月号−−


(コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、1、交響曲(第50番)ニ長調K.161&163(141a)、2、ヘ長調(第13番)K.112、3、ニ長調(第−番)K.95(73n)、4、変ホ長調(第26番)K.184(161a)、/リリー・クラウスの二つのピアノリサイタルから、幻想曲ニ短調K.397&グルックの主題による10の変奏曲ト長調(1960)およびピアノソナタイ長調K.331(1961)、/レヴァイン指揮ポネル演出の歌劇「イドメネオ」K.366、NYメトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団、)

(先月の月報は  「こちら」 )


私の最新入手ソフト情報−平成24年8月号−
(コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、1、交響曲(第50番)ニ長調K.161&163(141a)、2、ヘ長調(第13番)K.112、3、ニ長調(第−番)K.95(73n)、4、変ホ長調(第26番)K.184(161a)、/リリー・クラウスの二つのピアノリサイタルから、幻想曲ニ短調K.397&グルックの主題による10の変奏曲ト長調(1960)およびピアノソナタイ長調K.331(1961)、/レヴァイン指揮ポネル演出の歌劇「イドメネオ」K.366、NYメトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団、)

12-8-0、平成24年8月初めの近況報告、

1)、4年に一度のオリンピックが始まった−国民の関心は凄いがメダルの数は?−
2)、トーマス教会のマタイのNHK放送について−充実した記録が残って嬉しい−
3)、イドメネオの「声」の部分の映像比較をしたい、
4)、映像の録画システムの変更について−ハードデイスク録画への移行−
5)、2012年8月号の放送・番組予定、
6)、2012年8月号のソフト紹介予定、

(懐かしいS-VHSを見る;コープマンの交響曲連続演奏会、第五集、4曲)
  12-8-1、トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、 (曲目)1、交響曲(第−番)ニ長調K.161&163(141a)、2、ヘ長調(第13番)K.112、3、ニ長調(第−番)K.95(73n)、4、変ホ長調(第26番)K.184(161a)、6、変ホ長調(第39番)K.543、第十回連続演奏会、1991年11月17日、東京芸術劇場大ホール、日本公演、NHK、
(1993年02月14日、NHKによる放送をS-VHSテープNo96に3倍速で収録)

(最新市販DVDより;リリー・クラウスのピアノ・リサイタルK.397、455、331)
  12-8-2、リリー・クラウスの二つのピアノリサイタルから、幻想曲ニ短調K.397&グルックの主題による10の変奏曲ト長調(1960)およびピアノソナタイ長調K.331(1961)、ラデイオ・カナダの映像記録より、
(2012年03月01日、銀座山野楽器店にて、Radio-Canada TELEVISION 4359)

(懐かしいLDより;レヴァインとパヴァッロテイの「イドメネオ」K.366)
  12-8-3、レヴァイン指揮ポネル演出の歌劇「イドメネオ」K.366、NYメトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団、1982年11月6日、NYメトロポリタン歌劇場、
(配役)イドメネオ;ルチアーノ・パバロッテイ、イリア;イレアナ・コトルバシュ、エレットラ;ヒルデガルド・ベーレンス、イダマンテ;フレデリカ・フォン・シュターデ、
(1990年09月23日;パイオニア箱入りLD2枚組(15800円)SM158-3013) 


12-8-0、平成24年8月初めの近況報告、

野田首相の「決める政治」への政権運営に自公民の母体は頼もしさを感じて見てきたが、「消費増税先行」で50人を超える離党者を出している民主党が、最近、前面に出てきた「原発再稼働」の問題の他に「米新型輸送機オスプレイ」が「民意無視」の問題として浮上しており、さらに「TPPへの参加問題」が加わったりして、強硬姿勢を打ち出すと、再び離党者が続出するのではないかと心配である。消費増税法案の今国会成立の見通しが強まる中で、9月には総裁選、TPP・来年度予算編成など懸案事項の見通しが加わると、解散時期を巡って、これからが政治の動きに目を離せない事態が続きそうである。 この8月は、日本国中の目がオリンピックに向かうので、政界は格好のまさにオリンピック休憩ということになろうか、幸せな国である。


1)、4年に一度のオリンピックが始まった−国民の関心は凄いがメダルの数は?−

7月28日に開会式を向かえる2012ロンドン・オリンピックは、この開会式以前に男女のサッカーの予選が開始されるなど、日本ではオリンピックへの国民の関心が高まり、マスコミでは男子体操・男女柔道など大量のメダル獲得が予想され、テレビは月末から閉幕まで、完全にオリンピックに占領された感じがする。

              昨年のナデシコ・ジャパンのワールドカップ優勝にすっかり味を占め、地元の柏レイソルがJ1でリーグ優勝するなど、最近は野球よりもサッカーの試合に目が離せなくなった。今回のオリンピックも、真夜中にサッカーの試合を生中継で全試合を見ようと考えているが、予選でナデシコがカナダに勝ちスエーデンに引き分けて、決勝リーグに進んでいる。心配の多いU23の男子サッカーは、優勝候補のスペインを1-0で破り、モロッコにも1-0で勝利するなど予想以上の健闘振りで、これからの決勝リーグを全て見るのは大変な負担になるであろう。しかし、日本の応援はサッカーに的を絞り、最後まで応援したいが、ナデシコのワールドカップ・オリンピックの連続優勝は世界に例がないようなので、何としても頑張って欲しいと期待している。

まだ開始早々でメダルの数を予想するのは時期尚早のようだが、マスコミでは各機関がそろって大量の予測数値を公表している。しかし、まだ、男女の柔道が2階級が終わった段階の2日目までの結果で、この柔道の銀・銅の二つのメダルに終わったことや、男子体操陣の予選での想定外の大失敗の連続や、水泳の北島の100平泳ぎが5位など、早くも期待に反する結果が続出し、関係者を嘆かせている。オリンピックはメダルの数だけではないが、期待ばかり大きく実質が伴っていない選手に甘さが目立つような気がする。

最近は政界筋で悪いニュースが続いており、何とかならないかと思っていたところにオリンピックが来た。私は当面のサッカーの予選が想像以上の健闘で、このオリンピックで悪いニュースを一掃して欲しいと日本の元気さをスポーツで晴らして欲しいと思っていたが、開幕2日目にして早くも心配事が増えてきた。しかし、愚痴をこぼしていても始まらないので、このくそ暑い真夏の間、一生懸命、日本選手の健闘と好成績を願いたく、応援しようと思う。


2)、トーマス教会のマタイのNHK放送について−充実した記録が残って嬉しい−

今年4月6日の聖金曜日に、ライプチヒの聖トーマス教会で聴いて来たバッハの「マタイ受難曲」については、12-4-1で、現地の写真ばかりでなく、帰国直後にパソコンで入手した画像の写真を含めてご報告済みである。このパソコン映像で、最後にNHKのマークが付いていたので、NHKでもいづれ再放送してくれると考えていた。幸い、7月22日(日)にBS103CHで放送してくれたので、予定通りBDレコーダーのHDDに録画することが出来た。このBSプレミアムシアターの番組では、このマタイのほかに、トーマス教会合唱団・創立800年記念特集として「ドキュメンタリー・トーマス教会合唱団」も放映されていた。800年というのは大変な伝統であり、カントールのビラーさんと「少年合唱団」との関係やバッハのカントールの仕事などを類推することが出来て、貴重なドキュメンタリーであると思った。

            今回の「マタイ受難曲」の映像を見て、やはりパソコン映像よりも、画像全体が安定的であり、音声も5.1CHのオーデイオとして遜色のない豊かなものであり、マタイには欠かせない日本語字幕付きであり、BS放送の方が優れていると安心をした。これで、ビラーさんのマタイは、既にDVD化されたもの(1998)と二種類になったが、古いマタイの映像は、正面の祭壇での演奏で、ソプラノ・アルトの女性陣とイエスのバスがやはりとても良く、今回見たものとは、相当印象が異なっている。渡辺さんの説では、そもそもハ゛ッハは、年1回、聖金曜日の晩餐に、祭壇に対向して置かれている演奏壇で演奏するためにこの曲を書いているそうで、バッハの200年祭の映像は「見栄え重視の映像用演出スタイル」であるという。

             私の印象では、「マタイの演奏」としては、古いものの方が歌手陣が充実しており、好ましいと思うものの、聖金曜日の式典を含んだライブと言うことでは今回の映像の方が内容があり、映像自体も前回より新しいだけ優れていると思った。しかし、その差や違いは僅少であり、いずれもマタイを聴くにはどちらを選んでも、深い感動を得ることが出来ると、ここでは述べておきたい。


3)、イドメネオの「声」の部分の映像比較をしたい、

「イドメネオ」の映像については、既にケント・ナガノ(108)、エストマン(91)、サン・カルロ劇場(104)、ノリントン(106)、ハイテインク(93)の5組がアップ済みである。これらの映像を見て、いつも感動するのは、第三幕の声の場面と、その直前のイリアの「私が生け贄です」というセリフの場面と、続いてイリアが死を覚悟して長いレチタテイーボを歌い「声」を引き出す場面とが、極めて重要であると思ってきた。しかし、それぞれの映像は、これらの場面が少しづつ微妙に変化しており、演出家と指揮者の裁量によるものと考えてきた。

その理由をリブレットで確かめると、例えば「声」についてはモーツァルトは4種類の「声」を用意しており、それぞれ言葉の長さが異なっていた。また、「さらば」と首を差し出したイダマンテの身代わりに、イリアが「私が生け贄です」と飛び込んできて、長いレチタテイーボを歌う重要な場面があるが、このイリアの動作やセリフの長さがまさに演出者の好み次第になっており、それぞれの映像を作り上げていると感じてきた。オペラにはいろいろな決定的場面があるが、「イドメネオ」のこの場面も、過去のどんなオペラにもなかった決定的場面であると思われる。

私はこれまで5種類の映像をアップして、新しい映像ほどこの場面の描き方が鋭くなってきているような印象を受けている。これからレヴァイン(82)、プリッチャード(74)の二つのLDと国立音大の映像(91)の最初の頃に見た三つの映像を毎月見ることになるので、どの映像がこの場面の描き方が優れているか、注意深く、比較の材料を残すように、しっかりと見た結果を記録したいと考えている。出来れば、全8種類のこの部分の映像をDVD化して、比較できるように編集して見較べてみたいと思っているのであるが、いかがなものであろうか。


4)、映像の録画システムの変更について−ハードデイスク録画への移行−

6月号でスカパー!の無償チューナーを入手し「スカパー!HD対応チューナーの取替えサービス−お皿の時代の終焉−」を報告して以降、10月に始まるスカパーのHV化にどう対応すべきかを自分なりに検討してきたが、4年前に入手したBDレコーダーを新機種の「スカパー!HD対応機種」にグレードアップすれば、全てのHV番組(NHKBSとスカパー!)が自由に思い通りに録画できることが分かった。この際、2TB級のUSBハードデイスクが普及してきたので、撮り溜める映像は、全てHDDに収録して取り出しやすくして置けば便利であり、この際、スカパー用HDD、NHK用HDDなどに区別しておけば、便利であると気がついた。BDデイスクにするのは自宅以外の場所で映像を見る必要があるときに限られることになりそうであり、現行のBDレコーダーをその際のBDプレーヤーとして使用すれば無駄にならないことにも気がついた。

まさに撮り溜め用の「お皿の時代の終焉」であり、ハードデイスク録画への始まりである。こうすれば、これまで書斎の棚をすべて占有してきたS-VHSやD-VHSのテープの山や、CD/DVD/BDデイスクの山はこれ以上増えず、USB-HDDが 10台ぐらい乗る小さな棚を用意しておけば良いことになる。ハードデイスクだと検索は自由であるし、上手に目録を作っておけば、保管して取り出しは凄く便利。CDをどこに入れたか一日中探し廻ることはもうなくなることであろう。

また、今回、ライプチヒで聴いて来た「マタイ」の放送を、パソコン映像とNHKのBS映像とで見較べることが出来たが、NHKのBS放送の方が安定感があり、5.1ch音声であり、字幕付きであったことから、やはりBS映像の方が勝ることが確認できた。パソコン映像により帰国後直ちに、外国で見てきたものが見られるようになっている現実に、今回、驚いたわけであるが、保存用システムとしては従来通りのBS映像の方が良いことが分かり、安心している。この「マタイ」は自分にとっては貴重な映像なので、BDデイスクのお皿にもして、記念に保存しておきたいと考えている。


5)、2012年8月号の放送・番組予定、

   NHKの放送では、教育テレビでの毎週日曜日21:00〜21:57の4月から始まった「ららら♪クラシック」という新しい番組で、作曲家の加羽沢美濃と作家の石田衣良により、毎週テーマを変えてクラシックの対話形式による音楽放送が行われるようになった。8月の5回のうち、8月19日の番組「天才モーツァルトの素顔」はN響の茂木大輔(オーボエ)氏がゲストであり、面白そうなのでチェックしておきたい。(これは4月8日に「モーツァルトは本当に天才か」と題して、この番組の2回目に一度放送されているが、タイトル名が少し違い、出演者は同じであることに気がついた。現在、これ以上チェックできないが、ダブっていたらお許し願いたい。)

            BSプレミアムのプレミアムシアターは毎週日曜日24:00〜4:00の予定であり、8月の5回のオペラシリーズでは、久しぶりで「フィガロの結婚」がエクサン・プロバンス音楽祭の2012/07/12日の公演の様子が放送される。知っている顔ぶれではパトリシア・プテイポンの名があり、ケルビーノ?かなと考える。ジェレミー・ローラー指揮、リチャード・ブルネル演出と紹介されていた。その他のオペラでは、「パジルファル」の2012バイロイトライブや「ボエーム」2012ザルツ音楽祭ライブがネトレプコ主演であり、最新オペラとして収録する価値がありそうである。
            特選オーケストラ・ライブは毎週日曜日6:00〜7:55の予定とされているが、八月はN響定期1730〜1732回などが予定されており、指揮者はアシュケナージであり、モーツァルトの名はない。

              一方のクラシカジャパンでは、ハイビジョン対応のチューナーになってHV画像が見られるようになったが、従来通りの標準画質録画が、HDDでは出来るが、BDに収録しようとすると、コピーガードが掛かって失敗するという現象で困っており、原因を調べていた。結論は「スカパー!対応BDレコーダー」を使えば、HV画像で、全て問題なく録画が出来る様だ。8月号では、特集は「生誕100年のマエストロ」であり、チェリビダッケ、ラインスドルフ、ショルテイの名が上がっていた。どうやら古い映像が多く、モーツァルトとは関係がなさそうである。その他のモーツアルト関係曲は、残念ながら、再放送ばかりであり、いずれも収録済みであった。

             レコード芸術8月号では、特集は「現代指揮界の巨星たち」であり、いずれも当方の趣味とは直接関係がないが、この中にはハイテインク、アバド、アーノンクール、バレンボイム、小澤征爾、ムーテイなどが含まれているので、関係がないとは言い切れない。モーツァルト関係のDVDなどの新しい映像関係新譜情報は、11ヶ月連続して新譜としては見当たらなかった。ピアノ協奏曲の新譜として、内田光子(9番・21番)や田部京子(20番・21番)の紹介があったが、どうやらDVDではないらしい。

             毎月1回は、新宿タワーレコード、銀座ヤマハ、山野楽器店で新着DVDをチェックしているが、今回は、残念ながら、新しい新譜には輸入盤を含めてお目に掛からなかった。寂しい限りである。


6)、2012年8月号のソフト紹介予定、

7月からこれまでのオペラ優先アップの方針を改めて、1、交響曲・管弦楽曲類、2、協奏曲・器楽曲類、3、オペラ・歌曲類の3本建てで、映像紹介を行うことに方針を変えた。オペラ以外は、1コンサートないし1〜2時間の数曲単位でご紹介することになり、1年くらい続けて見たいと考えている。

8月分では、第一曲目がコープマンの交響曲の連続演奏会シリーズで、今回が第10回目の最終回と言うことになる。第二曲目の器楽曲では、久しぶりでピアノ・ソナタを取り上げ、1960年代初期の白黒映像であるが、最新の入手DVD輸入盤で、リリー・クラウスの二つのリサイタルからモーツァルト作品を取り上げる。最後のオペラシリーズでは、「魔笛」「後宮」の次の曲として「イドメネオ」K.366を取り上げ、未アップの懐かしい古いLDから、最初に有名なレヴァイン・ポネルによるNYメトロポリタン歌劇場における「イドメネオ」を最初にチェックしたいと考えている。

8月号のソフト紹介の第一曲目は、トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラの第十回目の連続演奏会のコンサートからであり、曲目は演奏順に、1、交響曲(第50番)ニ長調K.161&163(141a)、2、ヘ長調(第13番)K.112、3、ニ長調(第−番)K.95(73n)、4、変ホ長調(第26番)K.184(161a)、6、変ホ長調(第39番)K.543の5曲であった。しかし、7月号で余力があったので、最後の変ホ長調交響曲(第39番)K.543を取り上げて紹介してしまったので、今回の8月分では、第1曲から第4曲までをご紹介するものである。
このコープマンの交響曲シリーズでは、別添に掲げるとおり第4回の4曲を除いて全て収録しており、今回のご紹介により、この4曲を除いて、全てがアップされたことになった。交響曲は数が多く、特に初期のシンフォニーは演奏機会が少ないので、このコープマンの交響曲シリーズは、コレクションのベーシックなものとして貴重な存在であった。コープマンのアムステルダム・バロック・オーケストラは、その名の通り古楽器集団であり、かつシンフォニーを演奏するには、最小の規模のオーケストラであるので、他の演奏にはない特別な演奏スタイルと響きを持っている。特に初期の小編成のシンフォニーの演奏には、このオーケストラはとても向いていると考えており、8月分の4曲は、K.95からK.184までの曲であるので、期待して聴いてみたいと思っている。

8月号の第二曲目は、ラジオ・カナダによるリリー・クラウス(1903〜1986)の二つのテレビジョン番組のコンサートをVAI(Video Artists International Inc.)がDVDに編集発売したものである。第一のコンサートは、1960年1月25日放送のものであり、モーツァルトの幻想曲K.397とグルックの主題による変奏曲K.455、バルトークのルーマニア民族舞曲、シューベルトの即興曲作品90-2、の4曲であった。第二のコンサートは、1961年1月31日放送のものであり、バッハの半音階的幻想曲とフーガニ短調BWV903、モーツァルトのピアノ・ソナタイ長調K.331、バルトークのバラード;アンダンテ、であった。今回は、これらの演奏曲目から、モーツァルトの3曲を抜き出して、ご紹介するものである。リリー・クラウスは、第2次世界大戦の戦争に巻き込まれたピアニストとして名高いが、この演奏は戦後15年経って、60歳近い彼女の演奏する姿を紹介するものであり、私は映像としては初めて見る貴重なものである。



8月号の第三曲目は、レヴァイン・ポネルによるNYメトロポリタン歌劇場のオペラ「イドメネオ」であり、レーザー・デイスクによる最初の映像で1982年のライブ映像である。このオペラはオペラ・セリア(正歌劇)という神話や古代の英雄劇を中心とした分野に属し、1970年代以前までには、必ずしも高い評価を受けていなかったが、LPやCDの普及によりモーツァルトのオペラとして、「テイト帝の慈悲」とともに、音楽的には充実した内容を伴うオペラ・セリアとして見直されてきた。その決定的な役割を果たしたものがこの映像であり、数々のオペラの名作LDを作り上げてきたレヴァインとポネルによる意欲的な作品である。彼らは、まず近代的なメトロポリタン歌劇場を活用し、パバロッテイやベーレンスといった大型人気歌手を登用し、モーツァルト歌手として定評あるシュターデやコトルバスをイダマンテとイリヤに使うなど、有名歌手を使って、小劇場でしか上演されなかったこのオペラを、近代的な大劇場にふさわしいように意識的に仕立て上げた映像であると言っても過言ではない。

(以上)(2012/07/30)



(懐かしいS-VHSを見る;コープマンの交響曲連続演奏会、第五集、4曲)
12-8-1、トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、 (曲目)1、交響曲(第−番)ニ長調K.161&163(141a)、2、ヘ長調(第13番)K.112、3、ニ長調(第−番)K.95(73n)、4、変ホ長調(第26番)K.184(161a)、6、変ホ長調(第39番)K.543、第十回連続演奏会、1991年11月17日、東京芸術劇場大ホール、日本公演、NHK、
(1993年02月14日、NHKによる放送をS-VHSテープNo96に3倍速で収録)

(最新市販DVDより;リリー・クラウスのピアノ・リサイタルK.397、455、331)
12-8-2、リリー・クラウスの二つのピアノリサイタルから、幻想曲ニ短調K.397&グルックの主題による10の変奏曲ト長調(1960)およびピアノソナタイ長調K.331(1961)、ラデイオ・カナダの映像記録より、
(2012年03月01日、銀座山野楽器店にて、Radio-Canada TELEVISION 4359)

(懐かしいLDより;レヴァインとパヴァッロテイの「イドメネオ」K.366)
12-8-3、レヴァイン指揮ポネル演出の歌劇「イドメネオ」K.366、NYメトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団、1982年11月6日、NYメトロポリタン歌劇場、
(配役)イドメネオ;ルチアーノ・パバロッテイ、イリア;イレアナ・コトルバシュ、エレットラ;ヒルデガルド・ベーレンス、イダマンテ;フレデリカ・フォン・シュターデ、
(1990年09月23日;パイオニア箱入りLD2枚組(15800円)SM158-3013) 


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