モーツアルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成23年12月号−−


(ハンス・グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団による交響曲ニ長調K.95(73n)、ピアノ協奏曲ハ長調第21番K.467、コンサートアリアK.577およびK.486a(295a)、交響曲第39番変ホ長調、/仏2000年サン・セレ音楽祭のトロタン指揮デボルド演出による「魔笛」K.620、/ボルトン指揮モーツァルテウム管弦楽団とヘアハイム演出による「後宮」K.384、/トン・コープマン指揮アムステルダム・バロック・オーケストラによる交響曲変ロ長調(第24番)K.182(173dA)、ト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、ニ長調(第38番)K.504「プラハ」、)

(先月の月報は  「こちら」 )


私の最新入手ソフト情報−平成23年12月号−

(ハンス・グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団による交響曲ニ長調K.95(73n)、ピアノ協奏曲ハ長調第21番K.467、コンサートアリアK.577およびK.486a(295a)、交響曲第39番変ホ長調、/仏2000年サン・セレ音楽祭のトロタン指揮デボルド演出による「魔笛」K.620、/ボルトン指揮モーツァルテウム管弦楽団とヘアハイム演出による「後宮」K.384、/トン・コープマン指揮アムステルダム・バロック・オーケストラによる交響曲変ロ長調(第24番)K.182(173dA)、ト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、ニ長調(第38番)K.504「プラハ」、)

11-12-0、平成23年12月初めの近況報告、

1)、TPPのこれからと対立軸の明確化−新しい政治再編を期待する−
2)、今後のオペラなどのアップロード予定について、
3)、私の好きなオペラ「コシ・ファン・トウッテ」の映像を考える、
4)、2011年NHK音楽祭の5夜のコンサートを完全収録して、
5)、2011年12月号の放送・番組予定、
6)、2011年12月号のソフト紹介予定、


(最新購入のDVD;モーツァルト・イン・ザルツブルグ、モーツァルテウム)
11-12-1、ハンス・グラーフ指揮、モーツァルテウム管弦楽団によるオールモーツァルト・コンサート、(曲目)交響曲ニ長調K.95(73n)、/ピアノ協奏曲ハ長調第21番K.467、/コンサートアリア(ロンド)K.577、/レチタテーヴォとアリアK.486a(295a)、/交響曲第39番変ホ長調K.543(演奏者)ピアノ;マリア・テイポ、メゾソプラノ;クラウデイア・カリッシュ、 モーツァルテウム大ホール、ザルツブルグ、(年月日の情報なし)
(2011年11月25日、銀座ヤマハ店にて購入、Imperial DVD Classic SOPI-YSD-1013)

(最新購入のDVD;仏2000年サン・セレ音楽祭の「魔笛」)
11-12-2、ドミニク・トロタン指揮、フランス歌劇青年管弦楽団、オリヴィエ・デボルド演出による「魔笛」K.620、2000年、フランス、サン・セレ音楽祭、
(配役)タミーノ;アンヘル・パソス、パミーナ;イザベル・ブルナール、パパゲーノ;アルノー・マルゾラーティ、パパゲーナ;フィディラ・シェパプ、夜の女王;アリース・クタン、ザラストロ;マルコス・ブジョルほか、
(2011年11月25日、銀座ヤマハ店にて購入、ドリームライフDVD DLVC-1182)

(嫌いなDVDの見直し;ボルトン指揮ヘアハイム演出のおかしい「後宮」K.384)
  11-12-3、アイヴォー・ボルトン指揮、モーツァルテウム管弦楽団とステファン・ヘアハイム演出による「後宮」K.384、2006年、ザルツブルグ音楽祭、
(配役)コンスタンツエ;ローラ・アイキン、ブロンテ;ヴァレンティナ・ファルカシュ、ベルモンテ;チャールズ・カストロノーヴァ、ペドリオ;ディートマー・ケルシュバウム、オスミン;フランツ・ハヴラタほか、
(2007年12月15日、アマゾン通信販売にて入手、ユニテルM22DVD UCBD-1049/50)

(懐かしいS-VHSを見る;コープマン交響曲連続演奏会、第三集、5曲)
11-12-4、トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、 (曲目)交響曲変ロ長調(第24番)K.182(173dA)、ト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、ニ長調(第38番)K.504「プラハ」、 第三回連続演奏会1991年5月27日、東京芸術劇場、日本公演、NHK、
(1993年02月14日、NHKによる放送をS-VHSテープに3倍速で収録)


11-12-0、平成23年12月初めの近況報告、



早いもので12月の師走の声が聞こえ、何となく忙しなくなって今年一年も終わりかという感じがしてくる。テレビでは札幌市の師走の夜を飾る豪華なイルミネーションが輝き、街に出るとデパートやコンビニの店頭にはクリスマスツリーが飾られ、お店に行くとカレンダーが配られる。これで寒さが一段と厳しくなると、実感して年末・年始が近づいてくるのであろう。
今日11月27日(日)は、私にとってこの一年で重要で、テレビで忙しい日であった。いつも応援している浅田真央ちゃんがソビエトの大会で優勝して決勝に進み、常磐線族の大相撲の稀勢の里が念願の大関の昇進が内定し、サッカーのオリンピック代表のU22がシリアに勝って予選リーグトップになった。残念ながら、期待のJ1の地元の柏レイソルが引き分けてしまい、J1制覇の夢は来週の土曜日に持ち越されたが、これだけは忙しくても最後まで応援し続けなくてはならない。一方、J2の札幌コンサドーレは勝って3位に浮上し、このまま勝ち続ければ、J1昇格も夢ではない。兎に角、好きなプロゴルフを見るヒマのないほど忙しい日であった。


1)、TPPのこれからと政策の対立軸の明確化−新しい政治再編を期待する−

        国論を二分したかに見えるTPP環太平洋経済連携協定は、野田首相の実質は二枚舌発言で、国内では小康を保っているが、まさにマスコミを含めて世論が二分したかに見える。反対派の論拠はTPP参加により関税が撤廃され日本農業が壊滅するということにあり、現状を維持しようとする考え方であるが、民主党は党内を二分する力の対決姿勢を見せ、自民党も旧農林族の反対派が多く党内を纏めきれないでいる。しかし、冷静に現状を見ると、農業の担い手の高齢化や後継者不足、小規模・零細農地、旗振りの農協などの改革なしには、TPPと無関係に日本農業は自滅する運命にある。

        農業の改善策は、かなり昔から強く議論されて来ており、改革を阻止し既得権益を温存する日本の既存の政治構造により現状のまま維持されてきた。TPP推進派は、「第三の開国」とも言われるTPP参加により、この政治的に膠着した構造を改革すべきだとしており、農家への戸別所得補償のバラマキを廃し、零細耕作地の集約化、中核的活力ある専業農家の育成など、農業の抜本的な再生に取り組んで、生産性を高め国際競争力を強めるべきであるとしている。貿易立国を唱えてきた日本全体にとってこれは正に正論であり、ここに野田政権の実行力が問われる所以である。

野田内閣にはもう一つの課題がある。それは首相が言い続けてきた財政再建と消費増税への主張であり、今年度中に関連法案を提出することが国際公約にまでなっている。しかし、増税という難題に対し、首相が言うほど民主党内に前向きな議論が少なく、増税反対論者の分裂・新党結成の遠吠えだけが聞こえて、党執行部の説得への努力も見えてこない。民主党が割れて自民党と組んで増税を実現しようとしても、今の自民党には応ずる気配がなさそうだし、増税の前提となるべき歳出削減でも、国会議員の定数削減や公務員の人件費削減や行政改革などの懸案が深く議論されておらず、前途は怪しい。この消費増税の公約が頓挫したら、野田政権の先がなく、一挙に解散・総選挙と言う道をたどることになろう。

この消費増税問題は、TPPと同様に民主党も自民党も反対者が多く、今や既存の政党には任せられない問題となっている。仮に総理が決断しても、その実行をするかどうかは選挙結果次第になりそうである。私はこのように身近な政策問題が国論を二分するような明確な対立軸を持ち、しかも既存の政党がこれに明確に対応できないとすれば、約半数を超える無党派層を吸収できる新たな政治理念と政策目標を持った第三・第四のグループが誕生しなければ、日本の政治は安定しないと感じており、次第に近づいてくる解散総選挙までに新しい政界再編の政治の動きが活発化することを期待するものである。民意の対立軸としては、従来からの大きな政府と小さな政府、効率性か平等性かの対立軸のほかに、新たに原子力発電所の脱原発派と再稼働推進派の問題や、将来の年金制度と社会保障制度のあり方などの問題もあり、国民的な論議が必要で、将来の日本の国のビジョンにも関係してこよう。これらに関連する新しい政治の動きとして、地方政治では大阪都構想をぶち上げた橋下元大阪府知事が市長選とのダブル選挙で大勝し、既存政党に頼らない新しい政治の動きが芽生えている。首相が1年おきで替わる情けない政治小国から、こうした懸案を大所高所から論議を高め、将来の安定した政策的な政治体制へと日本を作り替える議論や構想が盛んにならないかと待ち望んでいる。


  2)、今後のオペラなどのアップロード予定について、

この12月号に予定している最新入手のDVDのフランス・オペラの「魔笛」のアップロードにより、「ドン」26組、「コシ」20組、「魔笛」24組の三大オペラの映像を全て見終わることになった。10年前に手探りでアップしたオペラファイルと最近の写真を多くしたものとの違いが大きすぎることを気にしながらも、兎に角、根気よく続け何とか完成したので、現在、各オペラの総括編として「レクイエム」(73号2010/06)や「フィガロの結婚」(75号2010/12)と同様に「季刊」に掲載しようと頑張っている。しかし、明確な方針がないままに着手したので、まとめの段階になって苦労しており、「コシ」が以下の3)に掲げるように、まとめの作文が完了したので、出来れば「コシ」、「ドン」、「魔笛」の順に「季刊」に投稿したいと考えている。

これらのオペラの後は「後宮」、「イドメネオ」、「テイト」などが続くが、未アップのオペラの残量は思ったほど多くなく、これまでの四大オペラのアップでピークが終わったと考えられるので、一安心している。因みに未アップの主なオペラの残量を表示すると、下表の通りとなる。


表ー1、各オペラにおける未アップ曲数の概要、
名 称 アップ済み  未アップ;内訳
A、「後宮」   15本、  2本;アーノンクール(89)、マッケラス(104)
B、「イドメネオ」 3本、  3本;プリッチャード(73)、レヴァイン(82)、 レニッケ(91)、
C、「テイト」  3本、  3本;レヴァイン(80)、エストマン(87)、デイヴィス(91)
D,「女庭師」 4本、   2本;ツアグロゼク(106)、エストマン(88)、
E、「ミトリダ−テ」2本、 2本;グシュルバウアー(86)、アーノンクール(86)
27本 12本


以上の通り残された未アップのオペラ数は、たかだか12本程度となり、来年からはオペラを毎月1本としても、十分であることが分かった。しかし、新しいDVDの1本を除き、全てがクリック数の少ない(余りHP読者には好まれぬ)古いLDかS-VHSの映像であるので、来年1月からはオペラは従来通り2本立てとし、新しいDVDと古い映像とを組み合わせて、早くオペラを完了させたいと考えている。

         参考までに主な器楽曲についても、上記のような表を作って未アップの曲数を検討してみると次のようになる。


 
表ー2、器楽曲における未アップ曲数の概要、
名 称 アップ済み未アップ内 訳
A、交響曲第41番 12曲、  7本S-VHSテープ5曲、D-VHS 2曲、
B、交響曲第40番 15曲、  6本S-VHSテープ6曲、
C、交響曲第39番 14曲、  6本S-VHSテープ4曲、D-VHS 1曲、DVD 1曲、
D、交響曲第38番 12曲、  6本S-VHSテープ6曲、
E, P協第20番  13曲、  4本S-VHSテープ4曲、
F, P協第23番  10曲、  4本S-VHSテープ4曲、
E, P協第24番  8曲、  2本S-VHSテープ2曲、
E, P協第26番  6曲、  3本S-VHSテープ3曲、
90曲、   38本− 


楽曲については、上記8曲で合計38曲の未アップであるが、1ファイルに2〜3曲収納できるので、集中的に作業をすると意外に早く終わるかもしれない。圧倒的に古いS-VHSの映像が多いので、新しい最新のDVD の紹介と如何に組み合わせてアップロードするか、もう少し考える必要がありそうだ。


3)、私の好きなオペラ「コシ・ファン・トウッテ」の映像を考える、

  「コシ」の全映像20組をアップロードして、それぞれの概要を述べてきたところであるが、良く聞かれる「どの映像が好きか」という難しい質問に答えなければならない。オペラの映像の見所にはいろいろあるが、オペラの好きな方々にもその捉え方にいろいろあって、その捉え方に則して答えなければ恐らく良い回答にならないからである。最初に私の好みを申し上げてしまえば、伝統的な演出が矢張り好きなので、その中でどれが良いかとと問われれば、下記の表-3を参考にして、ムーテイ3ハンペかムーテイ4シモーネ、またはアーノンクール1・ポネルのDVDが素晴らしいということになろう。また、このオペラの私自身の好みをもっと述べると、矢張り、リブレットに出来るだけ忠実な省略が少ない演出で、テンポ感が自分に合ってアンサンブルを重視した音楽的にバランスが良いものが好ましいので、上記3つの映像に加えて、アバド・マルトーネやガーデイナー・シャトレ座などを加えることになろう。さらに、このオペラに限っては、新しいモダンで新鮮な演出も面白いと感ずるようになってきているので、アーノンクール2・フリム、ホーネック・ヘルマン、メスト・ベヒトルクなどが余り極端に走らず、美しくて訴えるものがある新鮮な「コシ」として推薦することになろう。

       ところがオペラ好きの中にはオペラは歌手で聞くものだと好みを主張する方が多く、華やかなプリマが活躍するイメージなどで、どの「コシ」が良いかとと問われることもあり、「コシ」はアンサンブルを楽しむオペラですと答えることにしているが、このように問われると、恐らくバルトリがフィオルデリージで活躍するアーノンクール2・フリムを推薦すると喜ばれることになるであろう。また、有名歌手で選ぼうとすれば、ヤノヴィッツ・ルードヴィヒのコンビのベーム盤、グルベローヴァ・ツイーグラーのアーノンクール盤、デッシー・ツイーグラーのコンビのムーテイ盤、などを推薦していくことになろう。
       このオペラは2000年代に入ってからは、伝統的な演出の映像は姿を消してきているが、沢山ある最近のモダンな演出の映像の中からどれが良いかと問われると、私の好みでは前記の3映像になるが、もっと極端な刺激的なものはと問われると、今や読み替えオペラでは古典とされるニューヨークのバア・デスピーナのスミス・セラーズ盤、恋人たちがジャンボ機のコシ号で出発するバレンボイム・デリエ盤、現代のアパート内で繰り広げられる最新のフィッシャー・グート盤などを見て頂くことになろう。  

表ー3、「コシ・ファン・トウッテ」K.588の年代別映像ソフトの整理、
番号1980年代以前(〜1984)1990年代(1989〜99)2000年代(2000〜)
○ベーム3・カスリック(69)◎アーノンクール1・ポネル(89)○アーノンクール2・フリム(100)
マリオネット・ショルテイ(73)○ムーテイ3・ハンペ(89)○アバド・マルトーネ(100)
プリッチャード・スラック(75)スミス・セラーズ(90)○ヤーコプス・ツーエン(101)
○ハンス・フォンク・ヘルツ(83)○ガーデイナー・パリシャトレ座(92)バレンボイム・デリエ(102)
ムーテイ2・ハンペ(83)ウイルドナー・デユー(95)I.フィッシャー・ハイトナー(106)
エストマン・デッカー(84)◎ムーテイ4・シモーネ(96)◎ホーネック・ヘルマン(106)
○メスト・ベヒトルフ(109)
A.フイッシャー・グート(109)
◎最も好きなもの、 ○必見のもの、

     以上は私の好みに従って「コシ」の映像を評価したものであるが、表−2’に整理したように映像が生まれた年代別に、順に優れた映像を選び出し、それらの影響などを考えてみよう。
        1990年代以前では、矢張りベーム3・カスリックとハンス・フォンク・ヘルツの映像が、そして映像の状態がもっと良ければプリッチャード・スラックのグラインドボーンの映像も、最初期の時代の「コシ」の映像の伝統を築き上げてきた映像として忘れられないと思われる。しかし、1991年のモーツァルトイヤーが近づくと、いずれも1989年の映像であるが、アーノンクール1・ポネルとムーテイ3・ハンペの二つの映像により、ナポリ湾をイメージした伝統的な演出のほぼ完成された姿を見ることが出来るようになってきて、恐らくこの二組が「コシ」の決定版とされ、今現在でも、名盤の代表例として上げられている。

                一方、この時期に、これらの名盤に対抗するように、オペラや映像の普及に伴う若い演出家の進出や、古楽器の普及による新しい奏法などの研究が進んで、伝統に対する新しい変化の時代が押し寄せるようになってきた。このオペラの例では、読み替えオペラの最初の事例としてスミス・セラーズ盤がレーザーデイスクで登場し、さらに5年後にはライプチヒにおけるウイルドナー・デユー盤が登場して、これらはダ・ポンテ・オペラ三部作へと発展して世間の注目を浴びていた。また、古楽器による小劇場の演奏例として、エストマン・デッカー盤に続いて、ガーデイナー・パリシャトレ座のものが登場して、古楽器の良さ、アンサンブルの重要性などを改めて気付かせてくれた。そしてこれらの影響がモダン楽器の演奏にも現れてきて、その例として、アン・デア・ウイーン劇場のムーテイ4シモーネ盤やフェラーラ・テアトロ・コムナーレ劇場を使ったアバド・マルトーネ盤などの、伝統的なものに対しアンサンブルを強調する演奏が新味を見せるようになってきた。

       2000年代に入った今や、このオペラ「コシ」の映像は、古い伝統的で貴族趣味的なものは影を潜めて、音楽面ではピリオド奏法の影響を受けたり、現代風に読み替えた人間関係を重視した新しい演出を目指した新鮮な映像が続出している。それらの中では、個人的な感触ではあるが、アーノンクール2・フリム、アバド・マルトーネ、ヤーコプス・ツーエンなどの映像が注目されるようになった。そして生誕250年のモーツアルトイヤー以降のごく最近の新しい映像においては、もっと新しい感覚のホーネック・ヘルマンおよびメスト・ベヒトルフの映像など新鮮な感性の映像が現れるようになった。これらは、最新のDVDやBDで見ることが出来、そのきめ細かな画像は、舞台をライブで見るよりもより緊迫した歌手の表情などを捉えようとしており、映像的にも優れたものであろうと思われる。このように映像の時代と言われるほど映像ソフトが身近になった現在、新しくヴィジュアルの世界が重要視されつつあり、技術的な進歩もあって、オペラ界も歌って演技が良く、見て楽しいスターが望まれるなど、新たな変化の時代を迎えようとしているように思われる。


     4)、2011年NHK音楽祭の5夜のコンサートを完全収録して、

 毎年10月〜11月にNHKホールで行われるNHK音楽祭の5夜にわたるコンサートをハイビジョン・5.1CHでブルーレイデイスクに録画しているが、今年もこの作業が楽しく完了した。2011年はテーマが「華麗なるピアニストたち」というタイトルで、リスト、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、シューマンの5曲のピアノ協奏曲を、ベレゾフスキー、カツアリス、河村尚子、キーシン、ダン・タイ・ソンの5人のピアニストたちによって競演され、パッパーノとローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団、マリナーとNHK交響楽団、ヤノフスキーとベルリン放送交響楽団、アシュケナージとシドニー交響楽団、ヤルヴィとパリ管弦楽団など、海外有名指揮者による有名オーケストラによる競演が行われた。

   2003年よりNHKが毎年実施しており、同じNHKホールで異なったオーケストラの演奏を同じHV・5.1CHで収録できることから、多くの海外オーケストラの演奏を比較するように聴くことが出来るので、いつも楽しみにしている。今回はこの5夜のうち珍しくマリナー指揮のN響が、交響曲第32番ト長調K.318とカツアリスのピアノでピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467の2曲の収穫があった。カツアリスはカデンツアなどで彼らしい自由なことをやっていたが、アンコールの即興演奏は聞いたことがあったような感じがしたが、彼の持ち味を十分に発揮していた。いずれ来年早々にアップしたいと考えている。また、パッパーノとローマの聖チェチーリア音楽院管弦楽団は初来日であろうし、アイーダ組曲は面白かった。また、ヤノフスキーとベルリン放送交響楽団は英雄交響曲を4管で演奏するというスケールの大きいことをやっていた。また、キーシンのショパンのピアノ協奏曲は重厚さときめ細かさがミックスしておりさすがと思わせたし、ヤルヴィ指揮のパリ管弦楽団の組曲ペトルーシカは木管が絶妙で素晴らしかった。

  このシリーズはDVDなどで発売されないので、映像としてはこの自分で録画した映像だけしか存在しないことになり、時間が経つとこのHV・5.1CHの映像は貴重な存在となる。今、モーツアルトの演奏を抜き出してみると、104年ではクライツベルグとウイーン交響楽団のジュピター交響曲(4-11-3)の骨太な演奏が記憶に残っており、105年ではムーテイとウイーンフイルによるハフナー交響曲(6-1-1)の颯爽とした演奏が印象的であった。モーツアルトイヤーの106年は、この音楽祭はモーツアルト一色と、ハーデイングとマーラー室内楽団(6-12-1)のフォークトによるピアノ協奏曲第20番ニ短調、ルイージとウイーン交響楽団(7-1-1)のト短調交響曲と上原彩子のピアノ協奏曲第22番、アーノンクールとウイーン・コンツエントス・クジクス(7-2-1)による「レクイエム」などが記録されている。107年はプレヴィンとN響(8-4-1)によるリンツ交響曲と彼のピアノによるピアノ協奏曲第24番ハ短調、108年は同じプレヴィンとN響(10-1-1)による交響曲第38番、39番および40番の演奏があり、109年はモーツアルトはお休みであった。


5)、2011年12月号の放送・番組予定、

     始めにNHKの放送では、教育テレビでの毎週日曜日21:00〜21:57の11月分のN響アワーでは、12月4日(日)の放送が、永遠の名曲たちと題されて「未完成交響曲」となっているのが注目される。その他の放送でもこの番組ではモーツァルトは見当たらないようであった。BSプレミアムのプレミアムシアターは毎週土曜日23:30〜3:30の予定であるが、12月25日にはミラノスカラ座2011/2012シーズン開幕公演としてバレンボイム指揮の「ドン・ジョヴァンニ」が予定されている。マッテイのドン、ネトレプコとフリットーリ、ターフェルなどが出演する予定であり、久しぶりの「ドン」として収録してみたい。また、華麗なるオペラの世界、ミラノスカラ座として、シリーズのオペラがあり、12月30日(金)に「魔笛」が予定されており、忙しくなりそうだ。      特選オーケストラ・ライブは毎週日曜日6:00〜7:55の予定とされているが、4回の放送の中で、残念ながらモーツアルトは、含まれていなかった。クラシック倶楽部が毎週月曜日〜金曜日6:00〜6:55に実施されるが、NHKのホームページでは曲目未定が多く、モーツアルトは殆ど期待できないと思われる。

      一方のクラシカジャパンの12月号では、「第九」特集でヤンソンス指揮アムス・コンセルトヘボウ(2006)、エッシェンバッハ指揮パリ管弦楽団(2004)、ほか収録済み¥のカラヤン(1977)、バーンスタインとバイエルンRSO(1989)およびウイーンフイル(1979)、クレンペラー(1964)、テーレマン(2010)などの7種類が予定されている。 また、クリスマス特集として、演出家クラウス・グートのオペラ「メサイア」がジャン=クリストフ・スピノージ指揮アンサンブル・マテウス、シェーンベルグ合唱団(2009)の初放送が注目される。ベームの交響曲シリーズとムターのヴァイオリン協奏曲シリーズの再放送があるが、いずれもアップ済みであった。

       レコード芸術12月号では、隅々まで細かく目を通した積もりであるが、モーツアルト関係のDVDなどの新しい映像情報は、9月号・10月号、11月号に続いて4ヶ月連続して見当たらなかった。誠に残念なことで、日本で発売される日本語字幕のDVDには、モーツアルト関係ソフトはないと言うことである。
        従って、輸入盤DVDを発掘するため、新たに新宿タワーレコードを加えて、ソフト発見に努力しているが、11月は次の4組のDVDを見つけ出したので、リストアップする。

11月24日;新宿タワーレコード、
1)アーノンクール指揮ウイーン国立歌劇場の「後宮」(1989/05)(輸入盤)日本語なし)
2)グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の「Mozart in Salzburg」(収録年不明)


11月25日;銀座ヤマハ店、
3)仏サン・セレ音楽祭における「魔笛」トロタン指揮、デボルド演出、2000年、
4)「ホロヴィッツ・イン・モスクワ」1986年、ピアノソナタ第10番ハ長調K.330、




6)、2011年12月号のソフト紹介予定、

       最新収録のDVDないしBDから2曲、懐かしいLDないしS-VHSテープから2曲という考え方とオペラ2曲、器楽曲2曲という9月に定めた基本方針に基づいて、12月分のソフト紹介の枠組みを定め、11月に購入した最新のソフトの入手状況から、最新のDVDから2組など4ソフトをアップすることにした。
        第一曲には11月に購入したばかりのグラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の「Mozart in Salzburg」を紹介する。最新入手ではあるが、古いザルツブルグのモーツァルテウム・大ホールでのオール・モーツァルト・コンサートであり、交響曲全集をCD化しているグラーフが指揮をして、二つの交響曲の前後に、中間部としてピアノ協奏曲とソプラノのためのコンサートアリア2曲をはさんだザルツブルグならではの洒落たコンサートであった。このDVDは、前回のグルダのピアノ・リサイタルと同様に「Imperial DVD Classic 」というドイツレーベルの古い映像で、録音の日付が明記されておらず解説書も添付されていない輸入DVDであったが、値段も1400円で驚くほど安かった。しかし、演奏内容は一級品であった。

        第二曲目は、最新購入のDVDとして、これも11月に銀座ヤマハで見つけた仏オペラ「魔笛」をお届けしたい。2000年のサン・セレ音楽祭で収録された映像であり、解説を見るとこの音楽祭を紹介する最初のDVDであり、ドリームライフで発売された日本語字幕つきのものであった。指揮者のドミニク・トロタンも、演出のオリヴィエ・デボルドも、歌手陣も初めての方々であり心配であったが、フランス上演の「魔笛」は珍しく、余りモダンな演出ではないと考えて、全24曲目の最後の「魔笛」として追加することにした。

        第三曲目は、2006年のモーツァルトイヤーのザルツブルグ音楽祭におけるM22の「後宮」のDVDである。このDVDは、余りにもモダンな演出で意味が良く分からず、これまで手に負えないものとしてアップを放棄したものであるが、その後5年も経ち、モダンな演出にも慣れてきたので、「後宮」のアップも終わりに近づき、極端な演出例として、アップしようと決心したものである。リブレットを都合良く解釈する独りよがりな演出は嫌いであるが、ボールトン指揮モーツァルテウムアル管弦楽団の演奏を聴くために、あえてアップしたようなものとお考え頂きたい。

          第四曲目は、懐かしいS-VHSテープからコープマンの交響曲シリーズの第三集からであり、交響曲第38番ニ長調「プラハ」K.504ほか4曲をご紹介する。このHPではト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、の3曲のシンフォニーが初出の曲のようであり、貴重な演奏である。このシリーズは、第9集で完結し、それぞれ、揃って2本のS-VHSテープに収録されているが、そのうち第4集と第5集が、真に残念であるが欠落しているので、次回以降は第6集、7集、8集、9集と続くことをお断りしておかなければならない。

(以上)(2011/11/29)


(最新購入のDVD;モーツァルト・イン・ザルツブルグ、モーツァルテウム)
11-12-1、ハンス・グラーフ指揮、モーツァルテウム管弦楽団によるオールモーツァルト・コンサート、(曲目)交響曲ニ長調K.95(73n)、/ピアノ協奏曲ハ長調第21番K.467、/コンサートアリア(ロンド)K.577、/レチタテーヴォとアリアK.486a(295a)、/交響曲第39番変ホ長調、(演奏者)ピアノ;マリア・テイポ、メゾソプラノ;クラウデイア・カリッシュ、 モーツァルテウム大ホール、ザルツブルグ、(年月日の情報なし)
(2011年11月25日、銀座ヤマハ店にて購入、Imperial DVD Classic SOPI-YSD-1013)

       第一曲には11月に購入したばかりのグラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の「Mozart in Salzburg」を紹介する。最新入手ではあるが、古いザルツブルグのモーツァルテウム・大ホールでのオール・モーツァルト・コンサートであり、交響曲全集をCD化しているグラーフが指揮をして、前後に二つの交響曲を置き、中間部にピアノ協奏曲とソプラノのためのコンサートアリア2曲をはさんだザルツブルグならではの洒落たコンサートであった。このDVDは、前回のグルダのピアノ・リサイタルと同様に「Imperial DVD Classic 」というドイツレーベルの古い映像で、録音の日付が明記されておらず解説書も添付されていない輸入DVDであったが、値段も1400円で驚くほど安かった。しかし、演奏内容は一級品であった。


(最新購入のDVD;仏2000年サン・セレ音楽祭の「魔笛」)
11-12-2、ドミニク・トロタン指揮、フランス歌劇青年管弦楽団、オリヴィエ・デボルド演出による「魔笛」K.620、2000年、フランス、サン・セレ音楽祭、
(配役)タミーノ;アンヘル・パソス、パミーナ;イザベル・ブルナール、パパゲーノ;アルノー・マルゾラーティ、パパゲーナ;フィディラ・シェパプ、夜の女王;アリース・クタン、ザラストロ;マルコス・ブジョルほか、
(2011年11月25日、銀座ヤマハ店にて購入、ドリームライフDVD DLVC-1182)

        第二曲目は、最新購入のDVDとして、これも11月に銀座ヤマハで見つけた仏オペラ「魔笛」をお届けしたい。2000年のサン・セレ音楽祭で収録された映像であり、解説を見るとこの音楽祭を紹介する最初のDVDであり、ドリームライフで発売された日本語字幕つきのものであった。指揮者のドミニク・トロタンも、演出のオリヴィエ・デボルドも、歌手陣も初めての方々であり心配であったが、フランス上演の「魔笛」は珍しく、余りモダンな演出ではないと考えて、全24曲目の最後の「魔笛」として追加することにした。


(嫌いなDVDの見直し;ボルトン指揮ヘアハイム演出のおかしい「後宮」K.384)
11-12-3、アイヴォー・ボルトン指揮、モーツァルテウム管弦楽団とステファン・ヘアハイム演出による「後宮」K.384、2006年、ザルツブルグ音楽祭、 (配役)コンスタンツエ;ローラ・アイキン、ブロンテ;ヴァレンティナ・ファルカシュ、ベルモンテ;チャールズ・カストロノーヴァ、ペドリオ;ディートマー・ケルシュバウム、オスミン;フランツ・ハヴラタほか、
(2007年12月15日、アマゾン通信販売にて入手、ユニテルM22DVD UCBD-1049/50 )

        第三曲目は、2006年のモーツァルトイヤーのザルツブルグ音楽祭におけるM22の「後宮」のDVDである。このDVDは、余りにもモダンな演出で意味が良く分からず、これまで手に負えないとしてアップを放棄したものであるが、その後5年も経ち、モダンな演出にも慣れてきたので、「後宮」のアップも終わりに近づき、極端な演出例として、アップしようと決心したものである。リブレットを都合良く解釈する独りよがりな演出は嫌いであるが、ボールトン指揮モーツァルテウムアル管弦楽団の演奏を聴くために、あえてアップしたようなものとお考え頂きたい。



(懐かしいS-VHSを見る;コープマン交響曲連続演奏会、第三集、5曲)
11-12-4、トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック・オーケストラ、 (曲目)交響曲変ロ長調(第24番)K.182(173dA)、ト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、ニ長調(第38番)K.504「プラハ」、 第三回連続演奏会1991年5月27日、東京芸術劇場、日本公演、NHK、
(1993年02月14日、NHKによる放送をS-VHSテープに3倍速で収録)

        第四曲目は、懐かしいS-VHSテープからコープマンの交響曲シリーズの第三集からであり、交響曲第38番ニ長調「プラハ」K.504ほか4曲をご紹介する。このHPではト長調(第27番)K.199(161b)、ハ長調(第9番)K.73、イ長調(第21番)K.134、の3曲のシンフォニーが初出の曲のようであり、貴重な演奏である。このシリーズは、第9集で完結し、それぞれ、揃って2本のS-VHSテープに収録されているが、そのうち第4集と第5集が、真に残念であるが欠落しているので、次回以降は第6集、7集、8集、9集と続くことをお断りしておかなければならない。

(以上)(2011/11/29)


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