モーツアルト気狂いの最新入手ソフト情報−−平成23年8月号−−


(バルトリの演奏会用アリアK.217、K.583、K.577、K.579、K.528、およびアーノンクールとWCMによる「プラハ」交響曲ニ長調K.504,/ゲンネンヴァイン指揮アンテイ演出、ルードヴィヒスブルグ城音楽祭O&CHOの「魔笛」K.620、1992年制作、/ショルテイ指揮、モシンスキー演出による1987年コヴェントガーデン歌劇場の「後宮」K.384、/フレイのピアノとヴァン・ズヴェーデン指揮、フィルハーモニア・オーケストラによるピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、および第25番ハ長調K.503、)

(先月の月報は  「こちら」 )


私の最新入手ソフト情報−平成23年8月号−

(バルトリの演奏会用アリアK.217、K.583、K.577、K.579、K.528、およびアーノンクールとWCMによる「プラハ」交響曲ニ長調K.504,/ゲンネンヴァイン指揮アンテイ演出、ルードヴィヒスブルグ城音楽祭O&CHOの「魔笛」K.620、1992年制作、/ショルテイ指揮、モシンスキー演出による1987年コヴェントガーデン歌劇場の「後宮」K.384、/フレイのピアノとヴァン・ズヴェーデン指揮、フィルハーモニア・オーケストラによるピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、および第25番ハ長調K.503、)

11-8-0、平成23年8月初めの近況報告、

1)、ナデシコ優勝の直接・間接の波及効果を大いに期待する。
2)、U-tubeによる映像の利用可能性の検討。
3)、私の好きな「ドン・ジョバンニ」の映像を考える。
4)、私の好きなツエルリーナ、ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラたち、
5)、2011年8月号の放送・番組予定、
6)、2011年8月号のソフト紹介予定、


(最新収録のDVD;アーノンクールとバルトリの演奏会用アリアとプラハ交響曲)
11-8-1、チェチーリア・バルトリの演奏会用アリアK.217、K.583、K.577、K.579、K.528、とアーノンクールとWCMによる「プラハ」交響曲ニ長調K.504、2001年7月13日、シュテイリアルテ音楽祭、グラーツ、(ソプラノ)チェチーリア・バルトリ、
(2011年3月4日、銀座山野楽器店にて購入、OpusArteーDVD OA0869D)

(懐かしいS-VHSテープ;ゲンネンヴァイン、ルードヴィヒスブルグ城の92年「魔笛」K.620) 
11-8-2、ヴォルフガング・ゲンネンヴァイン指揮ルードヴィヒスブルグ城音楽祭O&CHOの「魔笛」K.620、アクセル・アンテイ演出、1992年制作、ルードヴィヒスブルグ城音楽祭、バーデンバーデン、
(配役)パミーナ;ウルリケ・ゾーンタク、タミーノ;デオン・ファン・デア・ヴァルト、ザラストロ;コルネリウス・ハウプトマン、夜の女王;アントレア・フレイ、パパゲーノ;トーマス・モア、パパゲーナ;パトリシア・ロザリオ、モノスタトス;ケヴィン・コナーズ、ほか、
(2001年01月20日、クラシカジャパンの放送をS-VHSテープ3倍速にて収録)

(懐かしいS-VHSテープより;ショルテイのコヴェントガーデンの「後宮」K.384)
11-8-3、ゲオルグ・ショルテイ指揮、モシンスキー演出による1987年コヴェントガーデン歌劇場の「後宮」K.384、1987年12月、ロンドン、
(配役)コンスタンツエ;インガ・ニールセン、ブロンテ;リリアン・ワトソン、ベルモンテ;フォン・デア・ヴァルト、ペドリオ;ラルス・マルグッセ、オスミン;クルト・モル、セリム・パシャ;オリヴァー・トビアス、ほか、
(1994年5月20日、NHK教育TV芸術劇場よりS-VHSテープに3倍速で収録)

(最新収録のDVD;ダヴィッド・フレイのピアノ協奏曲第22番&第25番)
11-8-4、ダヴィッド・フレイのピアノとジャープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮、フィルハーモニア・オーケストラによるピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、および第25番ハ長調K.503、2010年8月、ロンドン、
(2011年5月14日、銀座山野楽器店にて購入、Virgin Classics EDV2403)


11-8-0、平成23年8月初めの近況報告、

    今年の7月はナデシコの快進撃からワールドカップの世界制覇と言う世界を森閑とさせ、驚愕させる快挙があり、悪いこと続きであった日本が、良い方向に脱皮できるチャンスが到来したような期待を全国民に抱かせた。まさに感動極まる最高の快挙であった。一方、大相撲の夏の名古屋場所も、大関魁皇の新記録騒ぎから引退という思わぬ事態が発生し、横綱白鵬だけの世界ではないことを大関日馬富士が印象ずけて、スポーツ界では時代を画するような大きな変化が押し寄せてきていることを感じさせた。

    それに引き替え、8月一杯で退陣することだけしか国民は知らされていない管政権に続く政界のあり方は、一体、どうなっているのだろうか。大国日本は、国の姿が見えぬまま、どの方向に進み出そうとしているのだろうか。もし、8月中に日本に、もう一度、あの大地震が到来したら一体どうなるのだろうか。ユーロがまたおかしくなったり、アメリカの国債が暴落したり、中国の政府批判の暴動騒ぎが全中国に広がったりしたら、日本は誰が舵を取るのだろうか。恐ろしい世の中になったものである。政界も、産業界も、マスコミも、有識者たちも、みんな薄々感じているのに怖いものに触れたがらずに、誰も責任ある行動を取らない無責任な大国日本になり果ててしまったようだ。一ヶ月後、このHPではどんなことが書かれているだろうか。矢張り、単なる首相交代の内閣改造では治まらず、解散・総選挙ということになるのであろうか。民主党はケンカばかりして、一体、政権党として存立しうるのだろうか。
菅総理の居座りの強権発動で国難がひしひしと迫っているのに、責任のある政権党が何もせず、誰もが目を閉じている不思議な時代を迎えようとしている。


1)、ナデシコ優勝の直接・間接の波及効果を大いに期待する。

  今回のナデシコジャパンのワールドカップの優勝は実に感動的であり、素晴らしい快挙であった。昔のバレーやソフトボールと異なって、歴史があり参加国が多いサッカーで世界を制覇することは想像することすらできない夢だと思っていたが、ナデシコジャパンは、自分で優勝すると言い聞かせながらそれを実現してしまった。対戦したドイツもスエーデンもアメリカも、信じられないことが実現したと、世界中が思っている。

 しかし、世界一だと喜んでばかりいられない。何と次のロンドン・オリンピック制覇という大目標が2012年8月に控えており、今年の 9月には、6ヶ国チーム総当たりの2位以内というオリンピック・アジア予選が控えているようだ。
    帰国後、凱旋をしたりお祝いをする暇すらなく、8月24日(日)からナデシコリーグが始まったようであるが、予想を遙かに超える観客数の激増があった。しかし、喜んでばかりいられない。今回知らされたことであるが、女子サッカーはプロ組織の体制が全くできていないようであり、世界制覇という追い風が吹いている間に、早急に整備しなければならないことが山積しているようである。

     その第一は、プロ選手として報酬を得ている選手は数えるほどのようであり、これは追い風が吹いている間に、少なくともプロと名乗る選手には報酬を与え、アマ選手とは区別できるようにプロ選手としての体制を整えなければならない。第二は地域の応援態勢を確立するためのファン組織の整備が必要である。これまでは観客数が少ないためできなかったようであるが、これも追い風が吹いている間に組織体制を作る必要がある。
現在のナデシコリーグは、J1チームと地域的に無関係に組織ができているようであるが、この応援体制を強力なものにするためには、J1チームのユース組織のように女子チームを位置ずければ、ファン組織の拡充に役立つであろう。J1チームと関連ずけられなくとも、NPOなどの力を借りて、スポンサーやその地域と密接な応援体制を作り上げる必要があり、追い風が利用できる間に自立したチームに育て上げる必要がある。

あの一度味わった優勝という熱狂ぶりを経済効果に換算すると1兆円をこえるという評価を耳にしたが、日本中を沸かしたあの一人一人のエネルギーを生かせれば、何でも出来てしまうであろう。この熱が冷めぬ間に、またロンドン・オリンピックで盛り上がりながら、永続的な組織を作り上げ、全体の地盤を強化することが急務であろう。関係する皆様方の熱意に期待したいものである。


2)、U-tubeによるクラシック映像の利用可能性の検討。

    映像ソフトの紹介を売り物にしたHPをやっている積もりであったが、このおよそ10年のうちにパソコンでも動画が扱えるように技術が進んできた。「動画をお見せします」ということで始まったU-tubeも、最初はオモチャのような代物であったが、最近ではソフトの蓄積量が膨大になってきて、クラシックのモーツアルトの有名曲なら、過去において名演奏とされていたものが、U-tubeでも検索できるようになってきた。驚くべきことである。パソコンを新しくして、久しぶりでU-tubeを見たわけであるが、古いパソコンと異なって、新しいパソコンは音質も映像も何とか使いものになるようになって、長い時間でも我慢しながら見られるようになってきている。従って、選択するソフトを市販のDVDソフトに限定してパソコンで検索し、ヒットしてダウンロードが可能であれば、市販のDVDを買ったことと同じことになると思われる。

    フェラインのHPの「会員広場」で、若松さんがハスキルのピアノ協奏曲やベームの交響曲の一部を検索できると、U-tubeからのダウンロード版で紹介していたが、残念ながら映像は殆どなく写真が主体で音源はCDのようであった。しかし、最近引用されたカラヤンの戴冠ミサ曲K.317などは、このHPのソフト(8-10-2)で紹介したローマのサン・ピエトロ寺院における演奏と同じものであり、市販のソフトがアップされていた。

    一方、このHPの6月号でグルダのピアノ協奏曲を2曲アップしているが、「グルダ ピアノ協奏曲 モーツアルト」でU-tubeを検索して行くと、K466のニ短調協奏曲は楽章単位ではあるが、驚いたことに検索可能であることが分かった。しかし7月号にリヒテルの3つの協奏曲の日本公演をアップしているが、リヒテルについては同じように検索しても、ニ短調協奏曲の写真のCD演奏は聴けるようであるが、同じ映像は無理であった。要は知名度がもの凄く高く、誰もが知っているようなソフトはU-tubeでも行けるようであり、グルダはまさにその例であった。いずれアップしたいと考えているホロビッツのジュリーニ指揮の第23番イ長調協奏曲を思いついて検索してみたら、同じソフトがU-tubeでは検索可能であった。そのためソフト紹介の時には、その時点でU-tubeで検索した結果を紹介できれば、便利なのかもしれない。

なお、今回協奏曲をアップする新人ピアニストについては「David Fray Bach」で検索すると、その周辺に彼の全てのCDが検索できるようになっており、彼の冒頭のレハーサル部分が検索できるようになっていた。これは初めてのピアニストには、極めて有効なPR手段であり、彼の場合はVirgin ClassicsというCD制作者が、PR用に予め準備しているように思われる。因みに彼のヒット商品の「Bach Keyboard Concertos」は約20万回のヒットがあり、また今回の新しいもの「Mozart Keyboard Concertos Nos.22、25」では、約1万7千のヒット数であった。

 実はHPを見ている読者から「どうすればそのソフトを入手できるの?」と問われることが多くなってきている。私はそのようなメールが来ると、アマゾンで同じものの在庫があるかないかをチェックして、新品でも中古でもあれば紹介するようにしていたが、このチェック対象にどうやらU-tubeも含めるべきことを意味しているようだ。オペラのように長いものは無理であろうが、短い有名曲で知名度の高い演奏者であれば、或いは検索が可能かもしれない。特に今回のような新人ピアニストの場合は、容姿や演奏スタイルが問題であり、レハーサル風景はもの凄く参考になると思われる。今後検討すべき課題であると思われた。


追 記 U-tubeの使い方を少し勉強したら、このHPとの「ソフトの共有」と言うことで、設定されている埋め込みコードを使って、 グルダの二つの協奏曲・6楽章を、先にアップグルダのHTMLファイル(11-6-4)に埋め込んでみたので、クリックしてお聞き頂きたいと思う。



3)、私の好きな「ドン・ジョバンニ」の映像を考える。

 オペラ「ドン・ジョバンニ」の映像ソフト全26組のアップロードが完了し、現在まとめの段階に入っているが、実は昨年の年末にNHKでハイビジョン放送されたフルトヴェングラーのHVリマスター版の位置づけを巡ってその扱いに苦しんでおり、思うように進んでいない。しかし、このオペラの「どの映像が好きか」などという部分は、難しいことを考えずに自分の好みをストレートに語るだけなので、ここで先行して述べておこう。

 「フィガロの結婚」と同様にこの「ドン・ジョバンニ」を上演された年代順に整理すると表−1の通りとなる。これは1991年と2006年の二つのモーツアルトイヤーにおいて競い合うようにリリースされた映像を考慮して定めた映像の年代別分類である。この各年代を代表する好みに合った優れたものを選び出すと次のようになる。











表−1、「ドン・ジョバンニ」の年代別映像の整理、(2010年12月現在)
番号1989年以前(〜89) 1990年代(90〜99)2000年代(2000〜)
フルトヴェングラー(54) アバド・ミラー(90) レヴァイン(100)
モラルト・ヴァニーク(54)セラーズ・スミス(91)アーノンクール(101)
 プラデイリ(60)コンロン・ハンペ(91)ハーデイング(102)
 フリッチャイ(61)マッケラス(91)ハーデイング2(106)
 マゼール・ロージー(79)コート・デユー(94)ドウダメル・スカラ(106)
 カラヤン・ハンペ(87) クライスバーグ(95)メスト・ベヒトルク(106)
ムーテイ(87) アバド2・マリアーニ(96)ヤーコプス(106)
エストマン(87) ムーテイ・シモーネ(99)ビリー・グート(108)
マッケラス・ザンベロ(108)
10ルイゾッテイ・ホールOP(109)

1989年以前のグループからは、フルトヴェングラー、カラヤン、ムーテイ1、
1990年代のグループからは、アバド1、マッケラス、アバド2、
2000年代以降のグループからは、レヴァイン、メスト、ヤーコプス、

  このうちフルトヴェングラーの映像については、好みを超えてオペラ映像史における記念碑的・文化遺産的映像と考えて特別扱いにしたい。あとは全てライブ映像であり、個人的な好みから優れていると思う映像は、カラヤンのもの、アバド2のもの、ヤーコプスのものの三つが、甲乙つけがたく、その年代を代表し、優れていると思う。カラヤンの映像は、大劇場における伝統的な重厚で大スター主義の映像の代表である。アバド2の映像は、小劇場におけるアンサンブル・オペラの観点を重視した出演者の纏まりの良い音楽性の高い映像の代表である。ヤーコプスの映像は、オリジナル楽器を利用し若い歌手陣を登用して初演時の理想に近づけ、新しい舞台のあり方を模索した水準の高い映像である。

    これらに加えてマッケラスのものが、生誕200年を記念してこのオペラの初演したプラハのエステート劇場で、初演に近い演出や衣装やプラハ版で収録されたライブであり、この劇場総掛かりで制作に当たった映像も優れたものとして記憶にとどめておきたかった。さらに、ムーテイ1、アバド1、レヴァイン、メストの映像なども、歌手陣がとても魅力的で、総合的に見てバランスの良かった私が大好きな映像として推薦しておきたいと思う。


4)、私の好きなツエルリーナ、ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラたち、

    オペラの話で欠かせないのが、例えばドン・ジョバンニは誰が最も素晴らしいかとかツエルリーナは誰が魅力的かとか聞かれることであり、歌手名がとっさに思い出せなくなって来ているので、自分なりに考えて予め回答を用意しておかなければならない。私には歌唱力や演技力の点からの評価はできそうもないので、ここでも個人的な好みで判断したいと考えているが、やはり「フィガロの結婚」で用いた「いくつの映像に出演しているか」というルールは、使えるものと考えている。表−1の26の映像からローカルな歌手しか出演していないブラデイリ(イタリア)、P.セラーズ(アメリカ)、コート(ライプチヒ)の3映像の歌手たちを除いた主要歌手名リストを作成すると表−2の通りとなある。
表−2、「ドン・ジョバンニ」K.527の出演者たち一覧 (10年06月現在)
指揮者・年ジョバンニドンナ・アンナオッターヴィオエルヴィーラツエルリーナマゼットレポレロ騎士長
フルヴェン54シエピグリュンマーデルモータ デラ・カーザベルガーベリーエーデルマンエルンスター
モラルト54シェフラーマルテイニスツアデクギューデンクンツウエーバー
フリッチャイ61デイスカウグリュンマーグローブローレンガーケートサルテイベリーグラインドル
マゼール78ライモンデイモーザーリーゲルカナワベルガンサキングダムマカーデイ
カラヤン87レイミーシントウヴィンベルイヴァラデイバトルマルタフルラネットブルチュラーレ
ムーテイ87アレングルベローヴァアライサアン・マレイメンツアカロリスデズデーリコブシャク
エストマン87ハーゲゴールデーゼヴィンベルイノルデインソルドヴァルストレームセーデンルンドグレン
アバド90ライモンデイスチューダープロホビッツマッテイラマックローリンショーソンガッロコチェルガー
コンロン91アレンジェームスサンドヴェヴァネスロストドルンフルラネットヘーレ
マッケラス91ベスチャスニーベトレンコドレジャルマルコヴァーランドヴァーハルヴァーネクヴェレイユドウリチカ
クライスバーク95カシュマイユマルテイベルトアインズレイピエッツオンカパンセスカルトリーテイペイジオスカーリン
アバド96キーンリサイドレミージョラッツアレッテイアントナッチバーチェダルカンジェロターフェルサルミネン
ムーテイ99アルバレスビエチョンカシャーデアントナッチキルヒシュラーガレガッツオダルカンジェロゼーリヒ
レバイン100ターフェルフレミンググローブスクリンゲルホルンレリアホンフルラネットコブチャク
アーノンクール101ギリフリーI.レイサッカバルトリニキテアニューウイドマーボルガーサルミネン
ハーデイング102マッテイデショテイーズバドモアドランシュラーションバーグカシュマイユオスカーション
ハーデイング106ハンプソンシェーファーベチャーラデイーナーベイラクダリアノピサローニダルカンジェロロイド
ドウダメル106アルバレスレミージョメーリバジェッリカンジェミエスポージトダルカンジェロジコン
メスト106キーンリサイドメイベチャーラハルテリウスヤンコヴァマイアシャリンガームフ
ヤーコプス106ヴァイサービストムグーラペンダチャンスカイムボルチェフフィンクグエルゾーニ
ビリー108マルトマンダッシュポレンザーニレッシュマンシウリーナエスポジトシュロット
マッケラス108キーンリサイドボフラフスカヤヴァルガスデイドナートパーショングリアドウケテルセンハーフヴァーリン
ルイゾッテイ109ウエルヴァファルノッキアナコスキ増田朋子ロドリゲスヴァナコフヴィンコカプアーノ
指揮者・年


    始めにドン・ジョバンニ役では、キーンリサイドが3票あり、続いてライモンデイ、アレン、アルバレスが2票獲得しており、このルールはさすがになるほどと思わせるものを持っていた。客観的に考えても、個人的な好みを申しあげても、キーンリサイドは安定した歌唱力や格好の良さは抜群であり、彼が出ているアバド2やメストの映像には高い評価がついている。また、2票を獲得した3人もそれぞれ主題役としての風格を持っており、個人的には特にライモンデイが素晴らしいと考えている。しかし、1票しかないが今回新しい映像で蘇ったシエピの存在を忘れることは出来ないし、好みがあるかもしれないがマッケラスの映像のベスチャスニーやヤーコプスの映像の若いヴァイサーも話題になる人々であろう。また、個人的な好みで申しあげると、レヴァインの映像のターフェルが存在感があったと思うし、好演していたのに変な演出で損をしていたのがハーデイング2のハンプソンやビリーの映像のマルトマンなどが挙げられようか。

  続いてレポレロ役では、驚いたことにベテランのフルラネットと大忙しのダルカンジェロがそれぞれ3票を獲得しており、これは個人的な好みでもこの二人が名当たり役として評価できよう。面白いのはドン・ジョバンニ役をこなしていたターフェルとカシュマイユがこの役でも好演していたことを記憶している。また、若いドン・ジョバンニを良く補佐していたヤーコプスの映像のフインクと、傷ついたドン・ジョバンニを良く助けていたシュロットなどが印象に残ったレポレロ役であった。
 ドン・ジョバンニとレポレロのペアが優れていたと印象に残るものには、まさに個人的な好みで申しあげているが、古くはシエピとエーデルマンのコンビか、アバド1のライモンデイとガッロのコンビ、レヴァインのターフェルとフルラネットのコンビなどが挙げられよう。ベストなドン・ジョバンニとなったキーンリサイドのレポレロ役としては、アバド2のターフェルを挙げておきたいと思う。

     一方、女性歌手陣の中で始めにドンナ・アンナ役については、2票入ってる歌手が二人おり、グリュンマーは名花として名高いが、若いレミージョの方はいずれもイタリアの舞台で活躍中のものであり、意外な感じを受けた。私の個人的な好みでは、矢張り体当たり的な演技と歌をこなす人として、シントウ、スチューダー、フレミングなどが挙げたいがいかがであろうか。若い人では演出が悪くて損をしているが、シェーファーやアネット・ダッシュの名を挙げておきたいと思う。
 ドンナ・エルヴィーラ役については、2票を獲得したのはイタリアの現役アントナッチただ一人であり、むしろ意外な感じを受けた。アバド2の映像では、ドンナ・アンナとドンナ・エルヴィーラが同じような制服の衣装であったので、先のレミージョとアントナッチの区別がつかず、まごついたことを思い出す。この役の個人的な好みを申しあげれば、フルトヴェングラーの新しく蘇った映像のデラ・カーザが素晴らしいと思った。また、アン・マレイ、マッテイラ、バルトリなどが意欲的なエルヴィーラであると感じている。
 ツエルリーナ役はマゼットと同様に2票獲得者は一人もいなかった。有名な割には魅力がなかったのは、ベルガーとベルガンサであり、個人的に好ましく感じたツエルリーナは、バトル、メンツア、マックローリン、キルヒシュラーガー、ニキテアニューなどを挙げておきたい。現役の若い人から選ぶとすれば、カンジェミ、シウリーナ、ミア・パーションなどが魅力的であった。

  オッターヴィオ役についてはヴィンベルイとベチャーラが2票獲得者であるが、矢張り個人的にも二人とも立派なオッターヴィオであると感じてきた。そのほか個人的にはプロホビッツ、シャーデなどが魅力的に映っているが、ごく最近ではヴァルガスが素晴らしいオッターヴィオであると思っている。
  騎士長ではサルミネンとオスカーションが2票獲得者であるが、二人とも実に立派な堂々たる騎士長であったと思っている。この役とマゼット役については、どなたが演じても余り個人的な好みはない。


5)、2011年8月号の放送・番組予定、

  始めにNHKの放送では、教育テレビでの毎週日曜日21:00〜21:57の8月分のN響アワーは、HPにまだ掲載されていなかった。怠慢である。BSプレミアムのプレミアムシアターは毎週土曜日23:30〜3:30の予定であるが、8月分は2011年のいろいろな音楽祭の特集であり、モーツアルトものはただ1曲。8月27日(土)ルッツエルン音楽祭2011より、アバドの指揮でハフナー交響曲とブルックナーの第5交響曲が放送される。バイロイト音楽祭2011からは8月14日(日)に「ローエングリーン」が、アネット・ダッシュのエルザで5.1chのライブ中継があり、録画しておこうと考えている。
   クラシック倶楽部が毎週月曜日〜金曜日6:00〜6:55に実施されるが、8月9日(火)にシフの日本公演のリサイタルがある。8月11日(木)に関西若手ソプラノたちによる「魅惑のミューズたち」があり、モーツアルトのオペラアリアが5曲歌われている。また、8月22日(月)には、ギル・シャハルの無伴奏のリサイタル、BWV1006,1003,1004が放送される。特選オーケストラ・ライブは毎週日曜日6:00〜7:55の予定とされているが、8月分の曲名は、N響アワー同様、まだアップされていない。

   一方のクラシカジャパンでは、第一の特集はボローニヤとバイエルンの二大歌劇場の来日公演の先取りであるが、モーツアルトは関係がない。カール・ベーム没後30年の交響曲と協奏曲特集全14曲があり、全て収録済みであるが、この際、BDデイスク1枚に全て収録しておこうと考えている。

   レコード芸術8月号では、隅々まで細かく目を通した積もりであるが、モーツアルト関係のDVDなどの新しい映像情報は、残念ながら、見当たらなかった。


   なお、7月16日(土)に山野楽器店で1964年ザルツブルグ音楽祭で上演されたケルテス指揮の「魔笛」の映像記録のDVDを入手した。また、BRデイスクでカンブルラン・パリオペラ座の「テイト」(2005年5月ライブ)があったので、購入した。いずれも日本語字幕はない。


6)、2011年8月号のソフト紹介予定、

 8月号の第一曲は、アーノンクールの出身地グラーツのシュテファニエン・ザールで演奏されたコンサート記録であり、プラーハ交響曲ニ長調K.504のほか、チェチーリア・バルトリによるコンサート・アリアが5曲も歌われる。ご当地のアーノンクールは、すこぶるご機嫌で、バルトリと対談をしたり、リハーサル風景が写されたり、音響的な配慮がなされた公演のためか撮影ノートが残されたり、サービス満点のDVDであった。私は2003年にグラーツを訪れ、このホールでコンサートを聴き、オペラ劇場でオペラを見ており、カール・ベームのお墓にお参りしたことを懐かしく思い出す。
バルトリの5曲の演奏会用アリアのうちK.528のレチタテーボ「さらば、愛しい人よ」とアリア「止まれ、わが愛しい人よ」だけが未アップの曲であり、5曲とも素晴らしい曲が揃っているので、お気に入りのDVDになっている。

     8月号の第二曲は、1992年のルードヴィッヒスブルグ城音楽祭の「魔笛」K.620であり、ゲンネンヴァイン指揮、アクセル・アンテイ演出の衣装が現代的な新しい舞台となっている。シュトットガルトの近郊にあるこのお城の歌劇場の音楽祭は、1763年7月に7歳のモーツアルトがウルムから到着し、カール・オイゲン公を訪問したことから、1954年に改修された宮廷歌劇場で開催されているようであり、このオペラ以外にも「後宮」が同じ指揮者で収録されている。
このオペラの配役を見て、タミーノのデア・ヴァルトとパミーナのウルリケ・ゾーンタクが見物であろうと想像していたが、アンテイの新しい演出が好みで評価が分かれそうであり、良く細部にまで目を通して見なければならないと考えている。

 8月号の第三曲目は、ショルテイが1987年にコヴェントガーデン王立歌劇場で指揮をした「後宮」のライブ映像のロイヤル・オペラ公演記録である。ショルテイのウイーン国立歌劇場との有名歌手を集めた1985年の「後宮」のCDについては、かってCDの決定版とされていた記憶があるが、この映像はそれから2年後のものであり、期待をしていた。配役をチェックしていると、何とベルモンテ役が今月の第二曲における「魔笛」のタミーノを歌っているデオン・フォン・デア・ヴァルトであった。偶然とはいえ、ランダムに選定した2曲のオペラにおいて、主役が共通することは、かってなかったことで驚いている。タミーノの方が良いか、ベルモンテの方が良いか、じっくり聞いてみたいと思っている。

    8月号の第四曲目は、僅か30歳のフランスの新人ピアニスト、ダヴィド・フレイによるピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、および第25番ハ長調K.503であり、ジャープ・ヴァン・ズヴェーデンの指揮によるフィルハーモニア・オーケストラの演奏で、2010年8月、ロンドンで収録された最新の映像である。この新人ピアニストは2004年のモントリオール国際音楽コンクールで第2位となったあと、浜松で異色の功績賞を受賞するなど特異な才能を評価されており、毎年1枚のシューベルト・バッハ・リストなどのCDをリリースして、今回初めてモーツアルトのピアノ協奏曲と取り組んでいた。若くしてバッハを取り上げ、緻密なピアノの音色を得意とし、ピアノに覆い被るような姿勢や、オーケストラとの協演でハミングするなど、グレン・グールドに似た一面があり、彼の奥さんが俳優のリッカルド・ムーテイのお嬢さんであることも注目される側面になっている。
    今回の協奏曲の映像は、スタジオで収録されたものであり、二曲とも前半にフレイがピアノを弾きながら指揮者と対話するレハーサル風景があり、続いて本番が演奏されていたが、フレイもオーケストラも全員が普段着のままで収録されていた。しっかりしたオーケストラにピアノが繊細な響きで応えた演奏であり、普段着のリラックスした伸びやかなモーツアルトが収録されていた。堅苦しい公開演奏を嫌ったのも、グールドに似ているからなのかもしれない。

(以上)(2011/07/29)



(最新収録のDVD;アーノンクールとバルトリの演奏会用アリアとプラハ交響曲)
11-8-1、チェチーリア・バルトリの演奏会用アリアK.217、K.583、K.577、K.579、K.528、とアーノンクールとWCMによる「プラハ」交響曲ニ長調K.504、2001年7月13日、シュテイリアルテ音楽祭、グラーツ、(ソプラノ)チェチーリア・バルトリ、
(2011年3月4日、銀座山野楽器店にて購入、OpusArteーDVD OA0869D)

(懐かしいS-VHSテープ;ゲンネンヴァイン、ルードヴィヒスブルグ城の92年「魔笛」K.620) 
11-8-2、ヴォルフガング・ゲンネンヴァイン指揮音楽祭O&CHOの「魔笛」K.620、アクセル・アンテイ演出、1992年制作、ルードヴィヒスブルグ城音楽祭、バーデンバーデン、
(配役)パミーナ;ウルリケ・ゾーンタク、タミーノ;デオン・ファン・デア・ヴァルト、ザラストロ;コルネリウス・ハウプトマン、夜の女王;アントレア・フレイ、パパゲーノ;トーマス・モア、パパゲーナ;パトリシア・ロザリオ、モノスタトス;ケヴィン・コナーズ、ほか、
(2001年01月20日、クラシカジャパンの放送をS-VHSテープ3倍速にて収録)

(懐かしいS-VHSテープより;ショルテイのコヴェントガーデンの「後宮」K.384)
11-8-3、ゲオルグ・ショルテイ指揮、モシンスキー演出による1987年コヴェントガーデン歌劇場の「後宮」K.384、1987年12月、ロンドン、
(配役)コンスタンツエ;インガ・ニールセン、ブロンテ;リリアン・ワトソン、ベルモンテ;フォン・デアーヴァルト、ペドリオ;ラルス・マルグッセ、オスミン;クルト・モル、セリム・パシャ;オリヴァー・トビアス、ほか、
(1994年5月20日、NHK教育TV芸術劇場よりS-VHSテープに3倍速で収録)

(最新収録のDVD;ダヴィッド・フレイのピアノ協奏曲第22番&第25番)
11-8-4、ダヴィッド・フレイのピアノとジャープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮、フィルハーモニア・オーケストラによるピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482、および第25番ハ長調K.503、2010年8月、ロンドン、
(2011年5月14日、銀座山野楽器店にて購入、Virgin Classics EDV2403) 

(以上)(2011/07/29)


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